film review

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バーテンダー ジョンの元に、かつてジェーンと言う名前の女性だった男性が現れる。男性は天涯孤独で愛した男にも見捨てられ、念願の仕事に就くことも叶わず、子供をさらわれて今はしがない文筆家で生計を立てているのだという。ジョンはこの男の半生を聞くや、バイオリンのケースを携え、男性の人生をめちゃくちゃにした男を殺しに行こうと、一緒に過去へとタイムスリップすることに。かつてジェーンだった男性の現在の名はジョン、と言うのだそうだ…。

なんて孤独な話だろう。(作中で表すには十分な代名詞だと改めて強く感じるが、)彼は自分が存在せねば、自分が生まれることがなかったのである。両親は男と女ではなく、男であり女であった自分であり、ジェーンでありジョンなのである。1次関数のグラフにおいて、定数の増えるごとに結果の値が増えるのと同様に、生まれうるはずのない時空の小さなゆがみから生まれたジョンという存在は、次第に力を増し、当時のアメリカに住まう人間たちの生死に関わるほど大きく膨らんでいくわけである。生まれ得るはずのない人、干渉するはずのない時間。何億分の1の確率で生まれ出でてしまった奇跡が世界中を恐怖に陥れることになろうとは。

はじめはイーサン・ホークが出てるから見たんですが。深く考えずに見られるちゃちな映画が好きなイーサン氏、なるほどデイ・ブレイカーに出演するわけですね。悪い映画ではないんですが、息を飲むような、というよりは息をするように見る映画だと思います、デイ・ブレイカーにせよ、プリデスティネーションにせよ。ちなみにもしゃもしゃしている髪の毛やひげがかわいらしかったです。

孤独な映画だといいましたが、本当に孤独です。これは終わることが分かっているような、だれかの半生を描いた映画ではありません。因果の逆転から生まれた不運な人間の輪廻が描かれています。未来の自分を生かすために、起こるはずの出来事を起こさねばならないのです。どうなるのか、選択は既になされていて、ドキュメンタリーのように追跡しつつも、宿命という糸に決して逆らうことができない、恐ろしさと孤独感で世界が閉じこもってしまうのです。

原作はハインラインという作家の作品です。読みたい。
[SF] 2017/06/13 23:36
G.I.ジェーンの鬼教官を経て、はじまりへの旅で味を占めた後、指輪のアラゴルンにやられてヴィゴ・モーテンセン ブームが来ている鶴井です、こんばんは。指輪物語は50%がフロドの話で残りの50%はアラゴルンのためにあると確信的な映画でした。ごちそうさまでした。ただ、スペシャルエディションとかでなく、フツーのバージョンで合計9時間程度縛られてしまうのでしばらくは指輪を改めて借りるなんてことしないでしょう、それよりヴィゴちゃんの出演作品を舐めるように鑑賞するのがマイブームの醍醐味かと思います。

ロンドンの病院にロシア人少女が運び込まれた。彼女は赤ん坊を出産した後息を引き取る。ロシア語で書かれた日記を手にした助産師のアンナは日記に挟まれたロシアンレストラン「トランスシベリアン」の名刺を見つけ、直接レストランに赴くことに。しかし彼女はロシアンマフィアの犯罪に片足を浸けることとなる。実はレストランの経営者セミオンはマフィアの頭で、ドラ息子のキリルとそのおもり役で運転手のニコライが彼女を待ち構えていたのだ…。

ニコライ渋すぎて痺れるね(。-_-。)

これはヴィゴちゃんだけじゃなくて、マッツについても同じなんだけどど二人ともちょっと顔が狂気じみてると思うんだよね。ヴィゴちゃんの鬼教官のときも「うわ悪人面…」と思ったし、マッツのハンニバル「うわ、殺人鬼っぽい…」っておもわされたし。きっとこれは最高のほめ言葉のはずだと思って書いているよ。ほんとだよ(笑)2人は顔が似てるとか間違われるとか聞くけど、よく見たら髪の色も瞳の色も違うし全然似てないんだけど、やっぱこの独特の雰囲気が二人の共通点なんだろうな。

そいでヴィゴちゃんはこの作品ではニコライというマフィアボスの息子キリルのお抱え運転手にして相棒。ロボコップのような?サングラスを掛けて町を闊歩するのですが、お前絶対マフィアやろ!って突っ込みたくなるドスのきいた雰囲気と格好。セミオンは表の顔がレストランの経営者だから、愛想よく品よくしてるけど、ニコライ全然愛想良くないし、こんなんロンドンにおるって怖すぎるぜ!!!んでキリルはブラックスワンでコーチ?を務めたフランスの俳優ヴァンサン・カッセル。(鶴井と誕生日が同じで同じにおいを感じました)あの〜女たらし風な俳優さんですね。この映画ではドラ息子でダメ男だけど根は優しいボンボンを演じてますよ。

ここからためらいもなくヴィゴちゃんをほめまくる
@ ささやきながら喋るのがお上手
色気むんむんかよ。あんな突っ込みの格好の的なるオールバックを見せつけても色気で観客をいちころにできるヴィゴちゃん最強。その上けだるそうにロシア語をささやくのなんてたまらんよね!ごちそうさまです!!←


A どこで覚えたそのフルチン
ええ、リアルタイム実況ことツイッターで呟きましたが、わたしは彼のフルチンを観てしまったのです。どう反応していいのやら。殺戮シーンがあって規制がかかっているのかと思いきや、このフルチンのせいで規制がかかっていたんだなと分かりました。ちなみに魅惑のサウナで敵(着衣済み)との殺し合いで完全にヴィゴちゃんのヴィゴちゃんがあらわになっています。ごちそうさまです(小声)。


B 俺には分かる、お前が何者か
途中で彼の素性が簡単にばらされるンですが、そんな素性をつゆも知らぬアンナとようやく心通わせるシーン。「王がいるのに王にはなれないだろ」(正確な文章は忘れました)とキリルに聞こえないように呟くのですが、完全に英語でした。完全に英語だったんですよ、訛りのない!これが彼女への最初で最後のネタ晴らしのようなモンなんでしょう。非常にかっこよかったです。

これがマッツだったらな〜とか、あ〜二人共演しないかな〜とかいろいろ考えていますが、この作品はヴィゴちゃんファンは絶対観た方がいい!ヴィゴちゃんのヴィゴちゃんを拝むためにも!(違)それ抜きにしたって良い映画だしね。あのにじみ出るいい人感、狂気、色気、何にしたって壮年期の男性の良いところをうまく使っている証拠ですね!っぜひごらんあれ〜〜!!!


[その他] 2017/05/18 22:47
今までロマンス映画のカテゴリ作ってなかったことに我ながら驚愕していました。結構観てるはずなんだけど。ステイフレンズ、抱きたいカンケイとか、そうだしね。
さて、今回観たのはキアヌ&サンドラ・ブロック主演のイルマーレ。原作は韓国のロマンス映画で、ハリウッドのリメイク版らしいです。それではいってみましょう。

湖畔の家を去ってシカゴへと移住した医者のケイト。誤って元の住所に手紙が送られてこないよう、返送のお願いを頼む手紙をポストに入れた。後の住人が読んでくれることを願って。しかし彼女の手紙を受け取ったのは後の住人ではなく、「彼女の前の住人」であるアレックスという建築家の男だった。2006年のボストンに住むケイトと2004年の湖畔の家に住むアレックス。彼らの住処を基点に二人は遠くて近い存在になっていく…。果たして二人は時を超えて、会うことができるのだろうか?

いわゆる、タイムパラドクス(時空のねじれによる矛盾)を題材にしたロマンス映画だね。結構あるよね、最近話題になった君の名は。もそうだし、時をかける少女、とか医療ドラマだけどJINー仁ーもね。君の名は。とはだいぶ関連性のある話だと思ったよ、特に手紙(ライン)を介してお互いやりとりするところ、顔を知ってるけど、直接思いを伝えることがほとんどできないところ、パラドクスを超えて片方の命を助けようとするところなど。残念ながら私は個人的に君の名は。が好きでないのでこれ以上は話さないけど(笑)

この映画で手紙はとても大事な要素の一つ。二人を導き合わせた出来事であり、二人が唯一お互いを知るための道具である。また届く(どちらかがポストに投函する)までの時間はまさに恋文を待つと同じくらい恋しい時間を表しているのだろうと思う。ケイトは都会の医者でかなり忙しいため、手紙を投函するまで結構時間を要したであろう描写が見受けられる。このとき既にアレックスは直感的にケイトが気になっていたようだから、むずむずしていたに違いない。

アレックスもケイトも「(時間を超えるなんて)こんなことってあるの?」と戸惑い、ケイトは母にまで相談するのだけど、母は強し。「(時間なんて)些細なことよ」と言ってのける。つおい。実際ケイトもアレックスも何年たっても忘れられないのである。時は超えられるのかもしれない、本人次第かな。

そしてもう一つ、この映画で重要な役割を果たすのが、犬のジャックである。女の子なのにジャック。なんて言うか、ジャックがいなかったら二人は要所要所でヒントを得られないのである。「ほら、いま手紙がとどいたよ」「ここで彼女と出会うんだよ!」などの誘導がうまい。ふたりの運命をうまいこと修正してくれたのかも。そしてちょっと、ケイトの性格を投影した外見。寂しそうな目、成犬にしては少々細身に見える体格、ちょっとやつれて見える毛並み。なんか、いつも孤独なケイトの心の化身かしらなどと思わせる風貌である。

ただ、ちょっと気になった点はある。最後まで観て頂ければ分かるんだけど、ケイトの元ボーイフレンドのモーガンが結局どうなったのか、ってこと。ネタバレになるので言わないけど、モーガンはボーイフレンドと思わせておいて実はケイトとは腐れ縁だっただけじゃないかなと思うの。モーガンはケイトのこと好きだったんだろうけど、ケイトはアレックスを自分の心から追い出したためにぽっかり空いたあなに、モーガンで栓をしたんじゃないかと思う。それにしてもモーガンは不釣り合いだった。
10歩先をいって彼女をエスコートするより、埋められない物理的障壁があっても「一緒に散歩しに行こう」と言ってくれるアレックスのほうがいい男だ、と私は単純に思うから。歩幅を合わせられないなら、一緒に歩く資格はないのよ。

さて、イルマーレの原題はThe Lake House(湖畔の家)。イルマーレは原作の海辺の家の名前であり、映画の中で出てくる人気のレストランの名前も同じ名前なんだな。それで邦題もイルマーレになったと言うことのよう。しかしながら、「湖畔の家」で良かったんじゃない?とか思う。海出てないし。イルマーレなら検索してヒットしやすいけど、どうなんだろ〜。

感想としてはおもしろかったよ。胸アツ。ムネ熱。特にアレックスが一緒に散歩に出たときにきみとずっと一緒にいるよって書いておいたシーンはじーんときたね。ケイトはきっとこれを待っていたんだろうなと分かった。使われている音楽もレトロで歌詞が表現に富んでて好き。わざわざプレイリストにしたくらい。ちょっとロマンチックな恋愛映画を観たいという人にお勧め。ごちそうさま。
[ロマンス] 2017/05/13 19:18
コメディに分類すべきかドラマに分類すべきか考えあぐねて結局ドラマに分類しました。

アメリカの北西部の森の奥地。6人の子供とその父ベンはサバイバル生活をして暮らしていた。狩りやロッククライミング、自給自足の生活はお手の物。さらに多言語を操り、ホームスクーリングだったがみな成績優秀。しかし彼らの母レスリーは数年前から体調を崩して精神病院に入院していた。母の安否を気遣う子供たちに近況を知らせるため、ベンは(義?)妹のハーパーに電話を入れる。電話口で泣いているハーパーはレスリーが昨晩自殺したと知らせる。ベンは生前の妻の遺言書に沿った葬儀をしたいと考えるが、義父はそれを許すどころかベンが葬式に参列することすら許さなかった。母であり妻であるレスリーの最後の願いを叶えるため、ベンと6人の子供たちは行動に出るのだった…。

新聞の映画宣伝欄で見かけた「はじまりへの旅」。何回も呟き過ぎとは分かっていますが、ヴィゴ・モーテンセン主演の映画でございます。ヴィゴさんは(わたしはあんまり存じ上げないのですが)ロード・オブ・ザ・リングのアラゴルン役のハンサムガイだったそうで。またG.Iジェーン(レビューあり)の鬼教官役だった金髪青目のハンサムガイ(二度目)です。

ミドルエイジ最高かよ('o')!!!!

いや正直なところですよ、映画の8割方見終わったところでひげそりするシーンがあるんですが、それまではただのヒッピーおじさんですよ。わかりますか?70年代(?)に流行ったあの、ジョンレノンみたいなヒッピー野郎ですよ。ぜひポスターをばごらんなってください。しかしながら彼が腹をくくってひげを剃ったらば「!?」と思わせるハンサムぶり。お〜いぇ〜。割とマッツ方面の顔つきと骨格だと思うんですがどうでしょう。次のブームはヴィゴさんかな…。

さて、私は運動苦手ですが、あんな大自然の中で暮らせるならあのサバイバル父ちゃんでも大歓迎なんですが。(でも破傷風とか予防接種はした方がいいと思う。)老後の牧歌的暮らしとはまた違ってサバイバル授業があるんですが、読書に専念できて俗世から離脱できるのはうらやましい限りです。鶴井の個人的な将来の夢は出家なので。

子供たちは強すぎる個性と頭髪とヒッピーな格好でそこら辺の小学生〜高校生とは一線を画しています。8歳でアメリカの権利章典を暗記朗読そのうえこれにつき自分の意見をしっかり言えるのだから、まあ、学校じゃ浮くよね(笑)たぶん4、5歳は軽く飛び級できると思う。

長男ボウドヴァンは兄弟の中でももっとも賢くてベンの右腕と言っても過言ではない。森の奥をすいすい〜と行くし、MIT、イェール大、ハーバード大、ことごとく合格する頭脳の持ち主。いいな〜頭がいいって天賦の才能だよ。双子の姉妹キーラとヴェスパーも多言語を駆使する赤毛のお嬢さん。ママ似の設定かな。レリアンは兄弟の中で唯一俗世的なことに興味があって父に反抗的。家族の行く末に大きく関わる事件を起こしますよ。劇中では終始「納得いかない」感を出してます。サージはたぶん女の子だと思う。鶴井が一番すきな子供役。8歳で権利章典読み上げるのはこのサージ。ナイ、ないってすごい名前だよな…。ナイは男か女か分からない(笑)ジェンダーアウトフィットの考え方がないから、自信ナイでごわす。知りたい知りたい癖があるのかセックスについてめっちゃきくのが恥ずかしい(笑)

子は親を選べないとはよくいったものですが、それは本当のことでしょう。少々の例外を除いては。自由が基本であるアメリカがゆえ、おのおのの家庭で大きく教育方針が違うのは当たり前。しかも高学歴ヒッピーが両親と来たらかなり偏った主義・思想を体現してしまうのは無理ないことなのかも。アメリカはいまでも昔ながらの牧歌的暮らしを村単位でしている地域があるんだぜ。アーミッシュで検索だ。ベンの一家はアーミッシュではない(宗教信者でない)けど、まあ独特な家族。

最初は私もあこがれを抱きつついいな〜サバイバル…などとおもい見ていたんだけど、途中、義父に諫められるシーンでハッとする。権利章典を読ませておきながら、本に対する独自の考察をさせておきながら、子供たちの自由は生まれたときから親が縛っていたんだよね…と思わせる。親が教育しないと子供は一人で生きていくことができないんだけどさ、あれだけ頭が良かったらみんな自由になりたいって考えなかったのかな〜と考えたよ。そう言う意味で反抗的なレリアン以外みんなパパに従順すぎる!
結局レスリーを奪還するために団結するんだけどね。一つの大きなミッションって敵味方の区別をなくすから使い土器を誤ってはいけないな〜と思うよ。義父がミッションと称して犯罪に荷担させるなんて親失格って言ってた、たしかに…。

たいてい、この手の話は個人的に好きだし、おおむねネットの評価は良かったね。
これが合わない人って言うのは、子供に犯罪をさせたりご都合主義的展開がいやな人だと思う。ヴィゴさんがハンサムだから見る価値はあるよ!!!!!アラゴルンより金髪ミドルが好きな鶴井より。
[ドラマ] 2017/05/10 15:15
カールは創作料理を得意とする老舗レストランのシェフ。有名グルメ批評家ラムジーの来店を控え、新しい料理に挑戦しようとするが、オーナーのリーバにいつもと同じメニューを作るように叱責され、結局ラムジーからひどい批難を浴びる。料理人のプライドはずたずた。
息子からツイッターの使い方を教わり、批評家に汚い言葉をはいた後、彼のフォロワーが一気に増加。全面対決のため改めて創作料理を店に出そうとするが、またもリーバに止められてしまう。おまけにラムジーから逃げ出したと拡散され激怒したカールは食事中のラムジーの元へやってきて暴言を吐きまくる。
この騒ぎのためクビになり、動画がインターネットに投稿されるなどで再就職が厳しくなってしまう。そんな折、元妻のイネズと10歳の息子パーシーでマイアミに旅行に行くことになる…。

おもしろかった〜。

主演の俳優さんが監督脚本も務めているのだそう。しかもアイアンマンの監督。どおりでキャストが豪華なわけだ。ダスティンホフマン、ロバートダウニーJr.、スカーレットヨハンソン、ジョンレグイザモ…肝心の主演の俳優は全然知らない人なんだが、私が知らないだけでちゃんとキャリアがあるし、お芝居もお上手。

マイアミとかカリフォルニアとかアメリカ南部(グーグル先生で調べてみて)が舞台なだけあって、ラテンアメリカな人たちがたくさん出てきて楽しい。ジョンレグイザモって俳優さんもスペイン語はなすし、元妻イネズ役の美人な女優さんもコロンビア出身で劇中もスペイン語喋ってます。音楽もふんだんに使われていていいな〜南部!ホット!スパイシー!という感じ。

鶴井のいちばんの見所は、息子との交流や料理で顧客を喜ばせるシーンではないの。批評家にレストランでめっちゃキレるシーン
なぜか泣いてしまったよ(笑)いやなんて言うか、その後助手のコックが慰めてくれるんだけど、共感するのよ。一部始終の目撃者じゃないですか私たちは。なので共感してしまうんだろうなと思う。

そしてお料理映画なのでとてもジャンクでヒートでファビュラスな食べ物の宝庫過ぎてよだれが止まらない。美味しそうすぎる。鶴井の食生活上絶対あんなの食べたら心筋梗塞とか動脈硬化起こしそうなんだけどまあうまそうなの!ちなみに出てくるのはバター塗ってこんがりトーストしたブレッドにチェダーチーズ挟んだサンドイッチな。ファット(fat:脂肪)ビトイーーン炭水化物。最強。その後もニューオーリンズのドーナツ「ベニエ」、そして食パンではなく、コッペパン型のパンでサンドしたビーフサンドイッチ。ああ…食べてえ。

カールは最初フランス風創作料理っぽいのをレストランで作っていたんだけど、後半になると完全にジャンクフードこそソウルフードなキューバ料理になったね。もともとコックになったのもマイアミが原点らしいし、初心に返ると言うことを暗に示していたのかもしれないね。美味しけりゃなんでもいいのよ。

とりあえず超おもしろいから見たほうがいい。見ないより圧倒的に見た方がいい映画。間違いない。
[コメディ] 2017/04/21 22:14
ドイツのアウシュビッツ強制収容所でゾンダーコマンドとして強制労働に従事していたハンガリー人の男サウル。ガス室へと運ばれていく人々の衣服を剥ぎ、死体を処理し、ガス室の汚物を片付ける…。数ヶ月後には自らの死が待っていることもわかっていたが、内部の仲間や外部のレジスタンスに協力を仰ぎ脱出しようとしていた。そんなある日、独りの少年の死に際を目の当たりにする。それをサウルは自分の息子だといい、ユダヤ教の正式な弔い方で埋葬したいと言い出すが…。

サウルの悲壮感がすごい。土色の顔、幸薄そうな背の曲がり方、刻み込まれた肌のしわと、彼の絶望をよりいっそう引き立てる堀の深さ。
彼にはレジスタンスに協力する仲間が何人かいて、その者たちと共に働かされていた。仲間は脱出を夢見て目をぎらぎらさせながら働いていたが、サウルは違う。まるで時が止まっているようだった。サウルについて情報が与えられることがないため、ストーリーや境遇に感情移入しすぎることはなかったが、それ故にサウルの表情が他の人と少し違うことがかなり強調されていたと思う。
また彼は泣かなかった。息子の死に際に遭遇しても涙一つ見せなかった。仲間から「お前に息子はいなかった」と告げられているのも気になる。少年がサウルの息子だったかどうかは結局定かではないが、違うのだとすれば埋葬にこだわっていた理由がわからない。そうだとしたら仲間からそう言われていたことについて説明がつかない。
もしかしたら、仲間が「息子はいなかったと思い込め」と伝えていたのかもしれない。サウルがもとからあんなに正気のない男とは思えないし。亡くなってしまった者はよみがえらない、生きて脱出するために自分のことを考えろと言いたかったのかもしれない。

この映画を見るに当たり、ユダヤ教の習わしについて少々知る必要がある。
インターネットで拝借した知識であるが、以下のことは知っておいてほしい。
1.死者の弔いのためにラビ(ユダヤ教の聖職者)に歌を詠んで貰う、この詩をカディッシュという。レクイエムである。
2.ユダヤ教では死者を埋葬する。魂(身体?)がよみがえるために体が無くなってはいけないため。サウルが埋葬にこだわるのはこの習わしがあるためである。


なんか、こんな時代があったんだなぁ、こわいなあ、なんて思う。ヒトラーはただただ劣等感の塊で、世界に爪痕を残したかっただけ。そして自分と同じく戦争に負け、恐慌で希望を無くした、劣等感の塊だった国民を利用して「自分たちの」暴力は正義、「自分たちの」民族もまた正義だとうそぶいていただけ。こわいなぁ、そんな世界。
[ドラマ] 2017/04/20 00:31
スタンリー・キューブリックの2001年宇宙の旅から9年後。前作ディスカバリー号が消息を絶ってから学会を追放されたフロイド博士は、ソ連の宇宙開発担当者からのたれ込みに乗っかり、ソ連製レオノフ号でディスカバリー号を目指す。当初は米ソ冷戦の緊迫した雰囲気だったが、フロイドは同乗する仲間たちとともにディスカバリー号の故障の原因を突き止めようと奮闘する。前作にも登場した黒い人工物モノリスとは?ディスカバリー号が軌道上をランデブーする木星とその月エウロパには何があるのか?

やっと謎が解けた!

前作2001年宇宙の旅は謎が多すぎてポカーンだったのですが、だいぶ謎が解けましたし、最終的に解けなかった謎についても推測できるようになりました。2001年についてはなんて言うか、世界観と「キューブ」ばりのパニックスリルを味わうのが醍醐味かと思っていました。

ちなみに今作の監督はキューブリックではありません。よかった。

結末としては「アビス」に似ています。アビスは海底人が自然の脅威を作り出しており、争いをやめることを強いたんですが、本作ではその教示を施す役割がモノリスであります。

本来のモノリスの役割は新しい生命が生まれようとしているエウロパに圧倒的な力を持つ人間が介入しないように警告し、そして第二の太陽の誕生を促進すること。

モノリスは何者なのかということについて、私は「人間的役割をする物体」だと考えています。人間は生物学的に見れば霊長類の一種ですが、哲学的に考えると考える葦ですし、多角的に考えると一つの何かに定義できないと思うのです。猫にとって人間は同居人、家族、従属などと言えますが、人間にとってのモノリスもそういうものかなと。人工物であり、物体であり、メッセージ。何とは言えないが大きな力の指し示すところを教示するのがその役割であります。

今現在北朝鮮とアメリカの関係は危機的であります。米ソ冷戦に比べれば規模の小さいことはわかるのですが、日本にとっては国家としても危険であり一人の人間としても耐え難い恐怖であります。こういう、戦争やめろ仲良くしろ的メッセージ、宇宙からお待ちしています…(モノリスと言うよりアビスの方が的確)。
[SF] 2017/04/18 21:58
外界との接触を完全に絶ったコロニー。人類が歩んできた様々な障害から生き残った彼らはディストピアにユートピアを見た。30歳になると新たな自分へ転生するために火の儀式をしなければならないが、その節目を間近に迎えるレッド(赤い服装の男女)には逃亡者が多い。逃亡者の粛清を目的に構成されたサンドマンの一人であるローガンは、あるとき逃亡者を殺害。その持ち物から外界にサンクチュアリがあることを知る。マザーコンピュータからの指令で強制的に30歳を迎えたローガンはジェシカと名乗るサンクチュアリを知る者とともに、外界への逃亡を図ることに。


おもしろかった!

SFのテーマってさ、超べたなブレードランナーで言うと、生命とは?意志とは?機械と人間を分かつモノは?という感じで、哲学的要素が主題じゃないですか。2300に関しても「地球へ…」「火の鳥」的な機械任せのディストピア要素と、男女の濡れ場的要素とで超べたべたなのですが、メインテーマが老いなのはなかなかおもしろいところだと感じました。

ローガンは少々人より好奇心のあるサンドマン。サンドマンとはコロニーから逃亡しようとするモノの粛清を担当している黒服の男たち。コロニー内では警察的な役ですが、上長はコロニーを直に監督する厳しめの機械。機械の言うことに従っていればOK!極悪非道です。サンドマンの名付けの由来はわからないのですが、砂時計の砂から着ているのかな〜。時間とははかない。

30歳で転生する(=殺される)んですが、なぜ30歳にしたのかはわかりません。また、なぜその年で機械に殺害されるのかもわかりません。でもなんていうか、この映画を見るときにその考察は無意味だと感じさせるぐらい、五感を塞がれます。不必要だから教わってない。ルールだから考える必要がない、そんな感じです。完全にコロニーによってその知識を封じ込められているのです。

映画の取り方としてはジオラマの特撮が使われていて、見ていて楽しかったのです。映画が古い故、下手にCGに頼っておらず、特撮と合成で作り上げられています。あえてそうやって目新しい画面を作っているようにすら感じます。ユートピア的なきらきらとごてごてが混ざっているのもすてきです。

ひどく悲しい気持ちにさせたり、興奮させたりしない映画でした。それも私がこの映画を気に入った理由です。ちょっとほんわかしたところもあります。

外界で独りで生きてきた老人(作中では名前が無く、オールドマンと名付けられている)と、ローガンとジェシカが出会うシーンはとても印象的です。老人は悟っている訳でもなく、おこっているわけでもなく、かといって病弱で今にも死にそうなわけではありません。ただ若い男女と出会い、自分の住処の話をするときのきらきらした目は少年のようでしたし、2人の恋仲を祝福している友人のようでもありました。
まさに老いても好奇心を失わないみずみずしいオールドマン。そんな風に生きてみたいものです。

長いし、独特の間の取り方ですが、なんかいいもん見たな〜て感じがします。ごちそうさまでした。
[SF] 2017/04/18 01:04
遅ればせながらクリスプラットとジェニファーローレンスのパッセンジャー見てきたれびゅーをば。

地球外への移民としてアヴァロン号なる宇宙船に乗船していたエンジニア、ジム。冬眠ポッドから目覚めたものの、船内で眼を覚ましたのは自分だけ…。しかもポッドは特殊な導入装置を介さねばならず、ジムは死ぬまで宇宙船に取り残されることに。

は〜つらい。クリプラかっこいい(コロプラみたい)
あ〜つらい、ジェニロレまじキムタク(?)

クリプラのいいところはね、走り方。GOGの時も「なんこいつかわいい」と思ったのが、動き方ね。小走りとか軽めのダンス?振り付け?させたら地球が吹っ飛ぶくらいかわいいよね、彼は。ちょっと走るの下手やろ?ッち感じがするわ。

ジェニロレってジェロニモみたい…(ごほんごほん)
鶴井は、ハスキーで気が強そうな女優さんが好きなんだけど、ジェニロレもそうだよね。でもね、鶴井はジェニロレが好きすぎて気づいちゃったんだ。ちょっと彼女はキムタクっぽいなって。

キムタクってさ、何役してもキムタクじゃない?
ジェニロレもさ、結構、そうっぽい(苦笑)
いや好きなんだよ、大好きなんだよ!でも見過ぎでジェニロレにしか見えないって言うか…。わかるかい?彼女がとても才能があって、非常にナチュラルな演技をしているが故かな〜。ナタリーポートマンとか、好きだけど真逆の演技だと思うンね。

劇中ではいちゃつきまくりの二人。ごちそうさまです(破竹の勢い)

私は好きな俳優と女優がラブシーンやるのはかなり萌えます、そういうタイプです。いやだ〜〜〜って人も中にはいるでしょうが、これをうまくやってこその俳優業ですよ。そして単純に眼福。

図書館においてる20年ぐらい前の宇宙SFラノべにありそうな内容のお話でしたので、私は大好きでした。たぶん実際にあったし、読んだと思う。似たようなの。ご都合主義も何のその。コレが映画という長い娯楽産業の歩むべき道のりかなと思いますよ。ながく新しい世界への一歩です。

さてさて、それでは今日はこの辺で。
[SF] 2017/04/11 00:26
英検の勉強を始めたと言いつつ、HANNNIBAL(海外ドラマ版)をレンタルして見てしまう鶴井のお茶目なこと限りなし。

ウィル・グレアムはたぐいまれな想像力でFBIに協力する特別捜査官である。自閉症的な性格と、その共感能力の高さゆえ、しばしば自らを危険人物なのではないかと恐れる。ある時、女子大生連続誘拐事件が発生。精神科の名医であるハンニバル・レクターなる人物とFBI捜査官ジャック・クロフォード、そして元相棒のアラーナ・ブルームらとともに、犯人を追うが…誘拐事件の模倣犯とおぼしき死体が見つかり、FBIは新たな脅威を産み出すことになる。

マッツミケルセン かっこいい
映画シリーズのハンニバルとは、時系列が違うので、別人物だと言われればそれまでなのですが、いやぁそれを抜きにしてもかっこいい。リーアム・ニーソンとかメル・ギブソンのようなワイルドさではないのです。ハンサム!そう、何を隠そうハンサム!ちょっと怖いというか、狂気を秘めているところもまたいいですよね、マッツ。

まだシーズン1の3話分しか見ていませんが、マッツの顔のしわを、マッツの食事風景をみるためだけに存在していたい…(狂気じみている)なんておもう鶴井です。そろそろ勉強しに外出します。反省(笑)
[トップ] 2017/03/14 12:25
淡々とゴジラ。

北海道根室を発端に姿を現したゴジラ。ゴジラを抹殺するため、政府機関危機管理情報局が動き出すが、同時に肉体を失った地球外生命体ミレニアンが太古の昔沈没した海底から復活。ゴジラの驚異的な細胞組成力を取り込もうと動き始める…。

淡々とゴジラ(2回目)。

キャストとかどうでもいい。割と制作陣もそんな感じで作ったのかしらと思わせるストーリーのあらすじ。人間のキャラクターが必要ない…ごめん、必要最小限でいいのかなと。ゴジラのキャスト目当てに見る人って、そんなにいないだろうしな(特撮とかゴジラの壮観さ目当てということね)、という勝手な印象もありまして、好きなキャスト目当てに見ることがある鶴井ですがハマらなかったな〜ッてことも無かったです。

制作されたのが1999年と言うことでCGの技術もそこそこに、期待はしていませんでした。なので芝居とゴジラのフォルム、そしてストーリーを楽しむつもりでした。なにも考えずに見たら、おもしろいかなと思う。ってのは、単純に兵器とか機材がチート過ぎるし、日本村だけの技術力、いったいどこで身につけたんだ!?と思ってしまったのだよ。

ストーリーは人間と宇宙人とゴジラの三つ巴。人間の従来の脅威ゴジラ。加えて高度な科学文明を持つ新たな地球外生命体。ゴジラにとっては人間や人工物は怒りの対象であり、破壊の動機。ミレニアンはなんかわからんけど俺のこと攻撃してくるから攻撃する…。(笑)ミレニアンは地球を略奪し、その上ゴジラの肉体から自分たちの体を作り出そうとする。なかよくしなさ〜い。(武田鉄矢)

芝居はね、演技くさかったな。チープだった。博士?お父さん役の俳優さんは、科学者っぽい、ちょっと台詞じみた発言の仕方だから、逆に本物っぽいんだけど。助手と娘ちゃんはもう日本映画のチープさ丸出しでさめちゃったよ(笑)うそ 助手役の西田尚美さんは今も昔も顔立ちが変わらなくて裏山。

しかしながらこのゴジラには人間がいらなかったな〜。鶴井がもっとも親近感を感じる特撮ってーとウルトラマンなんだけど。ウルトラマンなんて、人間とのパワーバランスみたいなのがあるから、出てこなくちゃおかしいじゃない?このゴジラはね、人間がゴジラの気持ちを的確に当ててくるというところしか、必要性がないのな…。お父さん、マジでゴジラの気持ち汲み取るのうまいから、あのお父さん役だけで良かったよ。

ウルトラマンシリーズをリアルタイムで鑑賞していた世代は素直にゴジラの姿に興奮するし、おもしろいと感じるのではないかと思うよ。子供心に戻る感覚かな。あんまり縁が無い人にはお勧めしない。そんな映画ですん。
[その他] 2017/02/27 21:52
MEMO
トレーニング・デイ
2010年
スタートレックシリーズ
デジャヴ
ストレイト・アウタ・コンプトン
アイアム・サム
シャイニング
ニューシネマパラダイス
シンドラーのリスト
インソムニア
ジュラシックワールド
スーサイドスクワッド

ペット
ミニオンシリーズ
[その他] 2017/02/23 23:58

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