マダラ扮するオビトに出会ったナルト
「はあ?」
マダラと名乗った仮面の男に周りがザワザワと混乱する中、ナルトは目の前の仮面の男を鼻で笑う。
「「ナルト?」」
そんな様子に両隣にいたサクラとカカシは小馬鹿にしたように嗤うナルトの様子に驚く。
「お前がマダラなら、もちろん俺のことも覚えてるよな?」
「なに?」
「まさか俺のこと忘れたなんて言わないよな?」
「なにを言って、」
「クスクス。あんなに愛し合ったのに、まさか俺のこと忘れたの?」
「「「!?!?」」」
「ち、ちょっと、ナルトあんた、なに言ってんのよ!」
「くすくす。あのねー前に時空間忍術の研究してたら木の葉ができる前に飛んじゃったことがあって、何年間かそこにいたんだけど……その時の恋人がうちはマダラだったってわけ。で、本物のマダラだったら絶対に俺のこと覚えてるはずなんだけどなーって、」
「ま、まさかお前が……」
「ん? その様子だと一応俺のこと知ってるみたいだねー」
「あ、ああ。俺はあいつの被害者だ」
「被害者?」
「お前が元の時代に帰ってしまった後、なんとかしてマダラはお前と会おうとしていた。それに俺が付き合わされただけだ」
「じゃあ、これもマダラが?」
「ああ……ナルト、お前に会いたいと喚いて大変だった」
「あー、なんかごめん、」
「くっ、分かってくれるかナルトっ!」
ナルトはマダラの自分への愛情がかなり重いのを知っていた為、それに巻き込まれたであろう被害者(おそらく暁の連中もまたそうなのだろうと)の一人である目の前で涙ぐむマダラ(仮)に同情した。