幸せに手を伸ばした

メカジキ様リクエスト

妹とはまた違う、自分の血を半分も受け継いだ娘という存在が不思議だった。
ただ一つ言えるのは、とてつもなく可愛いということだ。


「おとうさーん」
「ん?なんだい」

愛娘に耳を貸して、と服の袖を引っ張られながら言われた。

「・・・キャンディちょうだい」

ペロスペローは固まった。その可愛さのせいである。愛しい妻の血も色濃く受け継いだ娘は新世界一、いや宇宙一可愛い。

「くくく、お前のためならもちろん作ってやるさ!さあ、どんなキャンディが欲しいんだ、ペロリン?」
「くまさんの」

要望どおり、ペロスペローはくまさんのキャンディを華麗に作り上げた。宇宙一可愛い娘に似合うような、宇宙一美味しくて可愛いくまさんを。

「ほら、どうぞ」
「わあ・・!ありがとう」

にっと笑った顔は妻のナマエそっくりだ。ペロスペローはその笑顔の破壊力にしばし立ち尽くしていた。

「もっと作ってやろう!」
「わあい!!」
「ちょっと・・・あんまり甘やかさないで下さいね。虫歯はともかく、糖尿になったら・・」

そう言って来たのはナマエ。ペロスペローはとりあえずナマエの言葉を無視して腰を抱き、軽いキスを落とした。

「もう、キスすればいいと思って・・・」

事実、キス一つでナマエの機嫌は治るのだから。キスしない手はない。

「次はかめさんのキャンディがいいー」
「任せろ」

ナマエはもう、とため息をついたが、その目は娘に愛情のこもった視線を向けるだけだった。

「ありがとう、おとうさん」
「くっ・・」

ペロスペローはこの手の娘のお願いを断ったためしがない。否、断れない。



キャンディも食べ終わってしまって、一人遊びを始めた娘をペロスペローとナマエは見ていた。

「我が娘ながら、やっぱりかわいいな、ペロリン♪」
「それは我が娘だからよ・・」

数年前までは、自分に娘が出来るなどと微塵も思っていなかった。それが今では自分の中でこうも大きい存在になろうとは。
それは妻・ナマエも同じである。政略結婚を経て、ここまで愛しい存在になった。娘を産み落としてくれたことに関しては最早感謝しかない。

「ああ、おれは幸せ者だな・・ペロリン♪」
「ふふ、私もよ」

ペロスペローは、体中がやさしく柔らかに、手足のはしばしまで、溶けてゆくような幸福感が湯のように流れているのを感じた。なんとも言えない幸福な感謝の心が、おさえてもおさえても胸の先にこみ上げて来る。

「本当に、幸せだ」


ありがとう、ナマエ。


いかがだったでしょうか。リクエスト内容は「OPのペロスペロー夢で、もしも妻夢主との間に子供がいたら」とのことでした!ペロスペローさんは絶対に子供を甘やかす気がしてならない・・。素敵なお題をありがとうございます!

最後に、リクエストありがとうございました!今後ともよろしくお願いします。
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