「半平太さん!半平太さん!」
「何だい、小娘」
「平助君にちょっと呼ばれて。行ってきても「駄目だ」
「また駄目なんですか?何でです」
「とにかく駄目なものは駄目だ」
「もう…この前もそうでしたよ!」
「何のことだか、さっぱりなんだが」
「沖田さんとのお茶です」
「それは、二人が新撰組だからだ。友好的な態度をとっているからと言って、いつ刃を向けられるかわからないだろう」
「だけど、龍馬さんも以蔵も慎ちゃんも晋作さんも桂さんも駄目でしたよ」
「のこのこ外を歩いていれば、危険なことがあるかもしれない。そしたら、君の命に関わるかもしれないんだよ」
「…」
「そうなったとき、必ずしも僕が傍にいてやれるとは限らない。龍馬達の腕を信用していないわけじゃないが…もしも、君の、小娘の身に万が一のことがあったら…、そう考えるだけで苦しいんだ」
「半平太、さん…」
「まったく、いつからこんなに臆病になってしまったのか…。でも、忘れないで。僕は小娘のことを誰より心配してるんだよ。わかってくれる?」
「…はい」
「ふふ、いい子だね。…君は魅力的だから、色々な人から誘いを受けるだろう。それこそ、敵からも。だけど、いつだって…」
鬼人神デレ
この度は素敵な企画に参加させていただきありがとうございました!武市さんは本命なのに、今回初挑戦させていただきましたが、いかがでしょうか…?楽しんでいただけたら幸いです。