天空の難破船【予告】




東京都西多摩市の国立東京微生物研究所を7人組の武装グループが襲撃した。


武装グループは研究所に厳重保管されていた殺人バクテリアを強奪し、研究所を爆破して逃走したのだ。


武装グループの名は、赤いシャムネコ―









「ほう…まだ小さいテロ組織のようだが、もしかしたら彼も関わってるんじゃないか?」



「うーん、そうかも。最近忙しいみたいだから連絡も着きにくくてね」









時を同じくして、鈴木次郎吉がまたもや怪盗キッドに挑戦状を叩きつけた。


今回の2人の対決の舞台は、鈴木財閥が建造した世界最大級の飛行船「ベル・ツリーI世号」


狙う獲物はビッグジュエル「天空の貴婦人(レディー・スカイ)」









「私も一緒に行っていいの?次郎吉おじ様とキッドの大切な対決なんでしょう。」


「いーのよ、お姉さま!お姉さまったら推理力も抜群で、身体能力も高いんだから!強い味方は多い方がいいってね!」









飛行船は東京を出発し、大阪に到着するまでの6時間


キッドからは「夕方、飛行船が大阪市上空に入ってから頂きに参ります」との返事が届いたが…









「貴方作り物の顔ね。もしかしてキッドじゃない?」


「えっ…いやだなぁ、僕がキッドだなんてそんなことあるわけないじゃないですか。」


「……ああ、ええ、そのようね。で、私の恋人はいつからクアドラプルフェイスになったわけ?」









キッドを追う者、景色を楽しむ者、皆が思い思いに過ごす中、赤いシャムネコから届いた脅迫電話。


『殺人バクテリアを船内にばら撒いた』という―









「まさかシノブさんが飛行船に乗ってるとは…変装だけなら名探偵より鋭いからなぁ」


「そのとおりよ、キッド。もう見つけちゃったんだから。」


「…ですよねー」









喫煙所に撒かれた殺人バクテリアに、次々と発症していく乗客たち









「シノブさん!駄目です、分かってるでしょう!この部屋に入ることは許せませんよ!」


「…分かってるけど、何かひっかかるのよね。あの発疹、どこかで見たことがあるでしょう?」









さらに起こった飛行船のハイジャック事件


殺人バクテリアの対処


赤いシャムネコの撃退


キッドの捕縛




優先すべきは…









「ガキが…あばよ!」


「っ…コナンくん!」


「っまさか!!待て!待ってくれ!!シノブさん!!止まってくれ!!」










飛行船からログアウトする際、聞こえた声に呟くのは










「…もう、あんなに呼んだら変装してる意味ないじゃない」



「姉さん!…馬鹿野郎!なんで姉さんまで!」



「馬鹿ねぇ、身体が勝手に動いてたの!私達、たった二人の姉弟でしょう…?」










落ちていく身体に不意に絡む腕










「あんたら姉弟、無茶しすぎだっつーの…」









邪魔者はいなくなったとばかりに赤いシャムネコが活発になる。


船内に仕掛けられた爆弾が爆発すれば、乗客・乗務員全員が犠牲になる。









「さ、そろそろ帰りましょうか」


「ど、どうやって?」


「キッド、私のお願い…聞いてくれるわよね?」


「よ、よろこんでー!」









再び宙を舞う白い鳥


戻ってきた先にはシャムネコと爆弾




総出で撃退し、解体せよ…!









「シノブさん!…俺の手の届かないところに行かれては守りきれないじゃないですか…!」



「…ごめんね。あの時の降谷さんの顔見たら、ちょっとだけ間違ったかなって思ったよ」









大阪上空で飛行船が爆発して細菌が飛散した場合、1000万人の人々が感染の危機に晒される。


このバイオハザードを回避できるのか―









「このメンバーなら強盗だろうがテロだろうが制圧できないものはないわ」


「それは言いすぎじゃない?」


「無茶しないって約束したところなんですけどね」










【天空の難破船】








「俺も頑張ったんだし、ちょっとくらい、お礼してもらってもいいんじゃない?」


「キッド…」







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