先生の恋人
会話のみ
「ハッピーハロウィン♪ハッピーハロウィン♪」
「あー!シノブちゃん、もう飾り付けしてるー!」
「こら、園子。シノブ先生でしょ!」
「えーいいじゃん。蘭だってシノブちゃんって呼びたいくせにー!」
「ふふ、2人共授業中じゃなければどんな呼び方でもいいよー」
「さっすがシノブちゃん!で、研究室の飾り付けもう始めたんだ?」
「ええ。きっと月末何てすぐよ。」
「そうですけど…シノブちゃんの研究室、広いし、天井だって高いし、一人じゃ大変じゃないですか?」
「まあ私、飛ぶからね。」
「いや、そうでしょうけど…あ、降谷せんせーに手伝ってもらったら?」
「?なんで降谷先生?」
「あれ?恋人じゃないの?」
「…じゃあ赤井先生じゃない?そうですよね?」
「え?いや、別に先生方とはそんな関係じゃないんだけど…」
「「そうなの!?」」
「むしろなんでそうなるの?」
「だって仲いいじゃん!気が付いたら降谷先生か赤井先生と一緒にいるし…」
「よくお2人からプレゼントだってもらってますよね?」
「ああ…だって2人は他の先生方に比べて歳が近いから…30代前半までの先生ってあんまりいないでしょ」
「(…絶対先生たちのシノブちゃんを見る目は愛する女を見る目よ!)」
「(私もそう思う。新一だって、気にしてたし…)」
「ほら、もうこそこそしてないで!次の授業始まるわよ?」
「「はーい」」
「もう…女の子は恋の話が好きなんだから…」
「恋の話?」
「恋の話ってなんなんですか、シノブさん!」
「…2人とも、来るときは先に守護霊飛ばしてから来てほしいわね」
「悪かった。通りがかったついでに寄ったんだ。」
「すみません…。授業の帰りに生徒にお菓子をもらって、お裾分けしようと…」
「まあいいけど…。10代の女の子は恋のお話しが好きね、ってことよ。あ、お茶入れるわね」
「すまないな。」
「ありがとうございます。毛利さんと鈴木さんですね。さっきすれ違いましたよ。」
「そうそう。なんでも私の恋に興味津々みたい。」
「…シノブの恋?」
「えっ!シノブさん、恋してるんですか?!」
「そんなビックリしなくてもいいでしょ。話の内容は、私の恋人が誰かって話よ」
「それだと恋どころか進んでるじゃないか」
「そうよ。」
「ま、まさか、ほんとにシノブさん恋人いるんです!?」
「いないわよ。いないけど、蘭ちゃんと園子ちゃんは、私の恋人は赤井さんか降谷さんのどちらかだと思ってたみたい。」
「ぶっ!!」
「ホー…」
「もちろん、違うってちゃんと言っておいたわよ」
「…そうですか」
「…そうか」
「?だって付き合ってないじゃない」
「「そうですね(だな)」」
「…なによ、なんでそんなに不満そうなの。それともどちらかと付き合ってるって言えばよかったの?一瞬で噂になるわよ?」
「俺は別にシノブさんとなら噂になっても構いません!」
「む…別に、俺も気にしない」
「(イラッ)…別に、とかいう方たちに気を遣って貰わなくても結構です!飾り付け途中なんだから、2人共出て行って!」
「えっ!ちょ、シノブさん!」
「おい、なにを…」
バターンッ!
(恋人の1人や2人、自力でつくれます!)
(そんなっ!シノブさん!ここを開けてください!)
(早まるんじゃない。そういった相手は慎重に選ぶべきだ!)
((((また先生たちの痴話喧嘩か…))))