ボス――ザンザスが戦っていると小耳に挟んで、大慌てで戦場に駆けつけた。のだけれど。


「も〜!!ボスが戦ってるって、別にあんなの戦ってるって感じじゃないじゃん!!」


向かってくる敵に対して、ダルそうに憤怒の炎をぶつけるだけ。私はぶつぶつ文句を言いながら、敵に見つからないようにボスの元へ急ぐ。


「どう見ても暇つぶしに遊んでるってだけでしょ!!もう!!」


ボスの近くまでたどり着くと、今度は敵がいなくなるのを陰でこっそりと伺う。数分もしないうちにボスは粗方片付けてしまった。流石我らがヴァリアーのボス様だ。


「ボースー!!」

「あん?」


数人敵は残っていたけれど、負傷していて何も出来ないだろうと判断し、木陰から飛び出した。その勢いのままボスに抱きつく。気だるそうにしていたボスは少し目を開いて驚いたような表情をした。


「ボスが戦ってるっていうから見に来たんだけど、」

「真白、危なねぇから来るなっつっただろ」

「だってボスの勇姿を見たかったんだもん」


そう口を尖らせると、ボスは深くため息をついた。かと思えば大きな手が後頭部に回り、引き寄せられて優しい口づけ。ボスはとことん私にだけ甘い。唇が離れると私もそのままボスから数歩離れた。


「終わったみたいだし帰ろうよ」

「真白、」

「な、に、ボス……?」


ボスは私を見つめて、だけどその手の中にあるものは。銃口が光り、炎が放たれるのだとわかる。待って、そう言おうと思って口を開いた瞬間、ボスは引き金を引いた。


握った銃、向ける先は

真白の後ろに残党がいた、ザンザスはそう言って私を抱きしめた。



(2018.07.06)



BL小説コンテスト開催中
テーマ「禁断の関係」
- ナノ -