朝早くに家を出た。野球部は引退してもバッティングセンターに通う日課までは引退していない。それに最近はいつも真白が来る。真白とは学年が違うから余り会えなくて、そこで必ず会えるというのはこの上なく嬉しい。



「おはようございます、武先輩」

「おっす!はよ、真白」

「卒業式の日にも来るんですね」

「真白だって同じだろ」



そうやって笑い合う。きっとこれからも毎朝真白と笑い合えるだろう。不意に真白が小指を俺の方へ出してくる。どうやら指切りをしたいようだったから、真白の小指に自分のそれを絡ませた。



「必ず、武先輩と同じ高校に行って武先輩のマネージャーになります」

「あぁ……待ってるのな!」

「それまでに他の女の子に目移りしないでくださいね?」

「真白こそ、他に男作るなよな」



建物の外へ出てキスを交わす。一年間だけだけど今より会えなくなる時間を思って、真白を抱きしめた。卒業式まであと少し、俺と真白は二人で学校へと向かった。遅刻ギリギリで校門を抜けた。




(2012.03.26)



BL小説コンテスト開催中
テーマ「禁断の関係」
- ナノ -