ある日唐突にラビがブックマンについて詳しく話してくれた。それでもまだ言えないことが沢山あるのだと言う。何故話してくれたのかを尋ねるとラビはそのまま黙ってしまった。重い空気が流れてゆく。



「別れて、欲しいんさ」

「……どうして?」

「このまま付き合ってても、いつか真白が傷ついちまう。俺の所為で真白が傷つくのは嫌なんさ」

「そんなこと、」



悲しみに満ちた目をしていた。本当はラビは別れたくないと思っているんだと瞬時に判断出来た。私はラビに短く口づけて抱きしめた。酷く驚くラビをぎゅっと腕の中に閉じ込める。



「だから、別れて欲しい」

「嫌よ、絶対に別れないわ。そんなことくらい初めから覚悟してたもの」

「真白……」

「そのときは、私も一緒に行くわ。別れたくないのに別れたって、辛いだけよ。ね?」



ラビはただ静かに頷いた。よしよしと頭を撫でてからラビに笑いかけると、ラビは弱々しく笑うから頬をつねってやった。しばらくそうやってじゃれ合っているうちにラビ本来の笑顔に戻っていった。



(2012.03.22)



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