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『きれいやな』

暗くなった空に笑いかけて呟けばぺたりとその場に座り込む。結局れいの部屋では寝ずに屋根の上

(誰とも会わんかったなあ)

今日一日を振り返っては安堵のため息をつく。直接会わんかったらええねん

『…やっぱ、これで』

ええんやろ そう言おうとしたのに目に写ったのはわいを不快にさせる赤で 一瞬眉を潜めて 言葉を引っ込める。

無表情に此方を見つめるコード:03は何処から来たんやろ。先に動いたのはどっちだろう、わいはそこから逃れようと相手に背を向けて03は03でわいの手を掴んで離さない

しかたなく、しかたなくわいは相手に向き直って笑いかけた。

『どうしたんですか?』
「……あんさんがおったから」
『…離していただけませんか?』
「あかん」

内心あらぶっているわいに03は気づかない。さっきから心臓があかんねん。鼓動が、早くて…かなんな…







(……なんなん…)

結局その場に座って言葉を探して居れば膝に乗ってきた03に抱き締められる。考えられへんわ…

「…あんさん、嘘つきやし」
『……何故そんなことを、』
「寂しくないなんて嘘やろ」

ほんとは寂しんと違う? そう言われて混乱しだす頭 なんなんや、ほんま なんなんこの人、 痛みだす腹部に緩くなる涙腺

『…あんたには言われたない、』
「やんな、」

やっぱりまる聞こえ


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bkm
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