冷えきった失楽園で、僕は最後の実を味わった。純白だった片翼も灰色にくすみ、静かに蔑む隣人も背後で耀くのをやめようとしない。美味に想えたあの味は、いまは吐き気さえ催して。それでも歯を立て続ければ、僕は自分の罪を思い出せるような気がした。線画/詩: ゆおさん@銀鹿葬着色/題: 胡瓜(ありがとうございました!)