僕にとってそれは、
微温湯のような愛でした。
今更になって情けなくも気付いた事なのですが、
きみが好きだと言った世界は少しだけさみしいです。
その上、
きみのいない世界を生きるには僕の寿命は長過ぎるようです。
苦しくて苦しくて、ひたすらに生き辛いばかりです。
せめて
微睡みの中できみに会いたいとも思うのですが、それを許してはくれないのでしょう。
出来ることなら
心臓の中心まで腐らせて欲しい。
そうすれば、きみのもとへ行けるのにと愚かにも考えたりもします。
人は死んでも誰かの心の中で生き続けると聞きますが、
思い出すことが出来なくなったきみは何処へゆくのかと、ふと疑問に思います。
その度に
思い出を塗り潰さないで欲しいと必死になって祈るのです。
僕からきみを奪った神さまへ。
巡る季節にきみの死を見た僕は忘却に怯えながら、意地汚くも生き続けます。
けれど、ただ願うのです。
叶うのならば、
きみに会いたい。
Sept 15,2009/ Feb 6,2010