れ星



「僕は、いつまで待てばいいのでしょうか」


倒れて眠っている木に座って僕は空を見上げた




「待ってるだけじゃ、ダメなんだよ」


隣でちょこんと座っている白いウサギが答えた



「あれを見て」


ウサギは僕が見ていた空よりも
少し左の空を指差した



「今、星が流れたでしょ?

あの星たちはね、
恋をした人の所へ流れていくの」



「頑張った人へのご褒美に流れていくんだよ」


丸くて小さい両の目が
僕を見つめた



「待ってるだけじゃ、
あの星は僕の下へは流(こ)ないのか…」


一つ・また一つと流れていく星を見ながら
そっと呟く



「わぁ、今日はたくさん星が流れていくね」


耳をパタパタさせて喜ぶウサギの隣で
僕は眩しそうに空を見上げた




†end

Poem

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