流れ星・流
「命を懸けてでも、守りたいものができたんです」
蔦に包まれて眠っている木に座りキミは言った
夜空には満天の星たち
その輝きに負けないくらいその瞳はキラキラと瞬いて
僕はその眩しさに目を細めて頷いた
あの頃のキミは
ただ求めるだけで
混沌に溺れてはここへ来た
流れる星を眺め
ポツリと呟く
それに僕が応えて
キミが頷く
その繰り返し
その毎日
でも今のキミは違う
どこに流されようと向かうべき場所は一つだけ
帰る場所は
一つだけ
「流れ星は、ちゃんと流(き)た?」
耳をピョンと立てて聞くと
キミは嬉しそうに
そしてちょっぴり恥ずかしそうに笑ってみせた
†end
Poem