「あ、ンっ…ヒヨ、もっと‥ッ」



物足りなさ気に
腰を揺らす先輩に。

口角を上げて冷笑する。


酷くするのが好きなのは
自分だが。

そうさせるようにしたのは、
紛れもなく先輩だ。




「もっと、何です?」

「あ‥奥にッ…ン、あァ‥!」




言い終わる前に
深く突いてやれば。

開いた口から、
惜しげもなく愛嬌が漏れる。


女の様なその声は。

張り詰めている
自身の疼きを増幅させる。




「ナカに、ナカに出して‥っ」




限界が近いのを察したのか。
譫言の様に喘ぐ先輩。


そう懇願するのは
いつもの事で。

それを聞かないのも
いつもの事で。




「貴方にやる精液なんてないですよ」

「やっ──…!」




一層深く突かれて
先輩が達したと同時。

弓形にしなる背中に。
無造作にかけてやった。




「つめ、た‥」




火照った身体には
冷えて感じたらしく。

身を捩りながら。
射精後の快感に身を委ねる。


素肌に独特の匂いを纏い、
横になって息を荒げる先輩は
とても官能的で。

その凄艶な姿に。
思わず目を逸らした。




「‥気持ち良かった?」




見透かすように
呟かれたその言葉に。

視線を絡めれば。
三日月状に嗤う瞳。




「…後始末はちゃんとして下さいよ」




逃れるように視線を外し。

身支度だけして
教室を出た。







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