ビジローと秋




「お母さーん!おなかすいたー!!」



帰ってきたと思ったら、開口一番それですか。


苦笑い混じりにお帰りを言って、ジローから体操服が入った袋を受け取る。



「ねぇジロー。今体育の授業で何やってるの?」

「ドッヂボール!!」



口で効果音を出しながら、投げる動作をするジロー。


ビュンと振った腕は、きっと凄いスピードでボールを飛ばしたのだろう。

へへっと得意気に笑って、ランドセルを背負ったまま洗面所へと駆けていく。



小学校に入ってもう半年。


友だちも沢山できたみたいだし。

きっと毎日が楽しくて仕方がないんでしょうね。




「お腹すいた!!」

「はいはい。分かったからうがいして」




ガラガラガラーっとうがいをする音を聞きながら、体操服を洗濯機へと放り込む。



何だか急に忙しくなってきたなと思いつつ。

途端に砂埃を立てたそれを見て、やっぱり後で手洗いしようと苦笑した。



†end

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