1 始業式 まだ寒さも残るこの季節、 私はいよいよ高校2年生に進級した。 「キャー!今年猿飛くんと一緒だ!ヤバい嬉しすぎ!」 「えーずるいっ!あ、でも私不二くんと一緒だもんね〜」 「あぁー!俺かすがさんと別れたああ!」 「あっ私丸井くんと一緒だ…っ///」 様々な声が聞こえてくる。 それは喜んでいたり悲しんでいたりとそれぞれだが 正直うるさい。とにかくうるさい。 自分のクラスを確認して早くクラスに入る方がいいようだ。 『(私は……2-Cか。)』 私は新しい教室へ向かった。 カタン… 『ふぅ…。』 新しい席は窓際の一番後ろだった。 なかなかいい席。 窓から見えるサクラがとても綺麗だ。 しばらく窓を眺めた後 本を取りだして読む。 本は好きだ。 だっていろいろな世界を体験できr「ちょっ、待てええええ!!!!」 『、真奈美』 一人の世界をぶち壊された。 真「いやいや一人の世界って最初から私いたからね!何今まで一人でした感だしてんの!?」 このクールビューティー!大好きだうわあああん!!とか何とか正直意味不明なことを叫ぶのは、実は唯一の親友である真奈美だったりする。 今年も同じクラスでよかった、と思っていることは死んでも言わない(調子にのってウザいから)。 キーンコーン… その後も真奈美を適当にあしらいながら本を読んでいたらSHLの時間になったようだ。 ガラガラッ 「よーし皆、一年間このクラスの担任をすることになった!よろしくなー」 普通にいい人そうな担任だ。 可もなく不可もない。 担任は「連絡事項は8時40分になったら体育館に移動だー。あとは特にないから周りと自己紹介でもしとけー」といって去ってしまった。 周りもそれにあわせて自己紹介をはじめた。 もちろん私も例外ではない。 「俺は白石蔵ノ介いいます。よろしゅうな椎名さん。」 爽やかに笑う彼は白石くんと言うらしい。 なぜ私の名前を知ってる、と思いつつ私も自己紹介をする。 『私は椎名瑞城。こちらこそよろしく。』 「ははっ、噂通りクールな美人なんやなー!」 『いや美人でもクールでもないんだけど…。』 てか、噂? 気になったが追求するのも面倒だしそろそろ40分になるので移動することにした。 . |