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『君と僕と』

◎年上サンジ×年下ゾロ






何時も決まった時間にやって来る、若草色の髪に翡翠色の鋭い眼をした恐らく高校生だろう、君はメニューも席も変わらずカウンターに座って黙って俺の作った料理を食べて愛想無く支払いを済ませて帰って行く。
最初は愛想の無い可愛く無い野郎と思って居たが、自然に俺の視線は彼奴に向けられて居た。

そんな有る日の事、仕事で遅くなりさて帰ろうかと裏口から出て来れば見慣れた若草色の髪をした彼奴が居た。




「お前、どうしたんだよ」

「あ?別にどうもしねぇ」

「へぇ…見た所高校生、か?」

「まぁな」

「何時も来てくれて有難とな」

「別に、此処が近ぇし…安いし…特別意味はねぇよ」

「そっか、んま…どちらにせよもう時間が遅いし、送ってやるよ」

「はぁ?」



半ば強引に車の助手席に乗せて、送ってやる事にした。
名前を聞けばロロノア・ゾロと言って年齢17歳だそうだ。
俺と4歳違いと言えば意外と若かったと言われたので軽くド突いた。



初めて其の店に行ったのは何と無く気分的にだったが、1度行っただけなのにまるで覚醒剤を飲んで2度と戻れない様な、そんな感覚に囚われ、更には店の恐らくは店主だろう、金髪碧眼のそして変なぐる眉が特徴的な彼を見る為にと言っても過言では無い位自然と彼に夢中になってる自分が居た。


何故だろうか…自分と同じ男なのに、何故か惹かれる。
もう認めざる終えないかもしれない。



俺は料理を求めて店に通ってる訳じゃない。



お前を見たくて通ってる…と。



暫くすれば直ぐに家に着いた。
でもサンジは驚いた。
まさか1人で暮らして居たなんて。

こんなに綺麗な奴が1人暮らしをしていて危なく無いのか、等と少し余計な事を考えてれば仏頂面のゾロがもう着いたから、と車を降りようとした。

でも自分でも不思議な程積極的に降りようとしたゾロの手を掴んだ。



「な、…にすんだ!!」

「あ…や、悪ぃ…いや、お前1人で暮らしてんだろ?」

「あぁ」

「飯作ってやるから、たまに来て良いか?…何て、な」

「何で其処まで…ストーカーか!?」

「違ぇよ!!」

「じゃあなんで」

「……心配、だから?」



中々2人して車から降りず、車内で言い合って居たが、ゾロは元々面倒臭がり屋な所も有った為か、折れて、サンジが来る事を許可した。

内心は迚嬉しかった、とは言わなかったが。



サンジが来る様になって、毎日コンビニで済ませて居た夕飯等は豪華な且つ栄養満点の食事に代わり、ゾロも其のお陰か剣道に身が益々入り互いに更に惚れ込んで行った。


有る日の夕飯時、サンジがふとした事を聞いた。


もう此の気持ちを温め隠すのは限界だと感じたからだ。



「ゾロはさぁ、俺の事どう思ってるの」

「は?…えぇっと……頼れるお兄さん、とか?」

「そう」

「サンジ?」

「俺はな、もう限界みたいだ」

「え?」



そう言うが否やゾロを押し倒し、あと数cmで互いの唇が触れる位接近して逃げられない様にしっかり馬乗りの形になった。



「俺はそりゃ最初は無愛想な野郎としか思わなかったが…段々お前に目線が行って、そしたら意外と可愛い所も有って、お前が来て来れると…すっげ、嬉しかった」

「サ、サンジ…///」

「気持ち悪い気持ちは分かるが、俺はお前が…「なんだ、んな事か」…ゾロ?」

「サンジ、俺は…俺はお前が好きだ…///」

「!!」

「最初は本当に偶然だったが…段々お前を見てく内に、惚れ込んでた…///」



そう言うと、普段あまり見せない、恥ずかし気に、だが柔らかい笑顔をサンジに向けた。
当然叶うと思わなかったサンジはビックリ仰天だったが、直ぐにゾロの額にキスをして微笑んだ。



「俺達、両想いだったのか」

「…全く、野郎に惚れるなんざ思っても見なかったぜ」

「俺だって野郎よりレディが1番だと思ってた」

「何だ、さっきのは嘘か?」

「な訳有るか!んとにツンデレだなぁ、お前」

「ツンデレ言うな///!」



そして一息吐いた後、どちらとも無くキスをして笑い合った。


END



―――――――――

ミルク様が相互記念にくださった素敵小説です。

何だ何だ、私が積極的なサンジくんと純粋ゾロが好きだって知っていたのだろうか(*´ω`*)

すっごくかわいいですね!
このバカップル共め、両思いおめでとう!!(笑)


ミルク様、本当にありがとうございました!


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