1109 2015
『甘い熱』
バサバサと洗濯物がはためいている。
今日は天気がいいから溜まっていた洗濯をした。
色とりどりのおれのシャツやウソップのTシャツなどが青空と相まってなんだか綺麗だ。
近くではゾロがすやすやと寝息を立てている。
うん、平和だ。
わしわしと萌葱色の頭を撫でてから洗濯かごを抱え、残っている下着類を洗いに風呂場に戻る。
そんなおれの背中をゾロが見ていることには気付かなかった。
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「よし、終わりっと。」
あ〜、いい仕事した。
ぐぐ、と伸びをすると同時にゾロがふわぁと欠伸をしながら目を覚ました。
とろんとした眼でふらりと立ち上がったかと思うと、そのままおれの方に近寄ってくる。
こてん。
可愛らしい仕草で、ゾロはおれの肩に額を押し付けてきた。
おれはびっくりしすぎて咥えていた煙草を落としてしまった。(火がついていなくてよかった。)
「ぞぞぞぞぞろ!?」
「んん…」
すり、と擦り付けた後ぐいぐいと肩を押して座らせようとしてくるので、大人しくそれに従う。
膝を伸ばせと言うようにばしばしと叩いてくるのがちょっと痛い。
それにも従ってやるとゾロは黙っておれの膝にうつぶせになり、腰に腕を回してきた。
途端におれの心臓はどかどかとうるさく鳴り出す。
どうしよう、かわいすぎる。
「え、なに、どしたの」
「ぅっせ…」
むずがるように額を押し付けてくるゾロの耳が赤い。
たまらなくなって、熱を持つ耳にちゅ、と口付ると「うぅ…」と呻いて睨みあげてきた。
拗ねたように尖っている唇にもキスを落とす。
唇を離そうとするとぐい、と首を掴まれて、ゾロの方から吸い付いてきた。
「寝惚けたフリまでして、今日は甘えたさんだね?」
くすくすと笑って言えば「だって、」と目を逸らされる。
だって、ってかわいすぎるだろばかばかばか!と思っていたらゾロががばりと起き上がった。
「最近おまえ、忙しそうで全然触れなかったから…」
真っ直ぐ瞳を見ながらそんなかわいいことを言われて、我慢などできるはずがない。
ゾロを抱え上げて格納庫へ走る。
「すきだ!だいすきだ!!」
抱き締めながらそういうとゾロは当たり前だと言うように赤い顔のまま腕の中で踏ん反り返った。
とりあえず今夜は寝かせません。
互いの唇を堪能しながら二人は甘い熱に浮かされていったのだった。
END
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檜山 煌様よりいただきました!
見ましたか、見ましたか皆さん
これが素晴らしき甘々サンゾロです…!!
このゾロは反則ですね。
サンジくんも苦労します…(笑)
相互お礼ということでいただきましたが、むしろこちらがありがとうございます!
これからよろしくお願いします(*^^*)
相互、素敵な小説、本当にありがとうございました!