ブタペスト

んではサデ待ちの間に、現在進行中のガクブル話をば。

中学生の頃、同じ学年に『ブタペスト』というあだ名の女がいた。
サイコさんに多い栄養過多体型で(『ブタ』部分の由来)
滅茶苦茶不潔で(『ペスト』部分の由来)
そういった特徴からつけられたあだ名であって、ハンガリーの都市とはまったく関係ない。

入学式のときに一目見て『うわキッツィのいるなー』とは思ったが
自分は幸いクラスが違った。
気の毒なめにあったのは、同じクラスになったGである。
出席番号の具合で、Gはブタペストの隣の席になった。
Gがまず最初に思ったことは「くっせー!!」
窓側のブタペスト方面から、風に乗って異臭が流れてくるのである。

「こりゃたまらんな・・。」
と思って、Gはニオイの元がどこか確かめようと、そっちのほうをチラチラ
眺める。それがブタペストには間違ってとらえられたらしい。
そう、ブタペストはGが自分(ブ)のことが気になってしかたがないでいる!
と思い込んだのだ。


662: ジャングル二等兵:04/12/06 12:35:13 ID:s+syUDM1
勘違いしたブタペストは行動に走った。まずは学校の知り合い全員に
「Gに告白された。つきあうことにした。」と一方的な交際宣言。
(ちなみにGは女顔をした、いわゆる美少年系の顔立ち。)

そのうえ何をおもったのか、
「私とG君はつきあいますが、学生らしい交際をするのでご安心下さい!」と
担任教師にまで報告をしたらしい。
当然、恋だの愛だのでオギオギしている厨房のあいだでそんなうわさが流れるわけだから
学年中大騒ぎになった。

そこで見ちゃいられない、とばかりにブタペストと同じ小学校出身の数名が立ち上がった。
どうやら小学生の頃からブタペストはトラブルメーカーで
女子の間で恋愛騒動(?)のようなことを数度起こしていて
何人か逃げるように転校していったことがあるらしい。
(そのへん詳しくしらないが、ほじくりかえすとすごい話が出てきそうだ。)


663: ジャングル二等兵:04/12/06 12:35:52 ID:s+syUDM1
(大多数は本気にしていなかったとはいえ)Gに対する誤解は解け、
同じクラスの義侠心溢れる数名が行動を起こし、次々と勇者が生まれていった。

・視力が低いと教師に申し出て、Gと席を代わり悪臭に耐える勇者
・休み時間は常にGのまわりにいて、ブが来ると力ずくで追い払う勇者
・(給食があるのにもかかわらず)ブがGのために持参してくる弁当
 (しかもえっらいまずそうだったらしい)をひっくり返す勇者など。

入学以来、いわれのない屈辱に耐えていたGにも少づつ笑顔が戻り、
このままブタペスト問題は終わるのかと思われたが、
それは序章にしか過ぎなかったのである。


664: ジャングル二等兵:04/12/06 12:36:39 ID:s+syUDM1
相手が露骨に嫌がり、周りもそれに同調した行動をとるのであれば
普通、どんなに思いを寄せていたとしてもあきらめるのではないだろうか。
しかしブタペストは普通ではなかった。

彼女の脳内には『愛し合う2人を引き裂く、無情な世間』とかなんとか、
そのてのやっすいワールドができあがってしまったもようで
Gをターゲットとするブタペストアタックは一向にやまなかった。

【具体的なブタペストアタック】
・Gの家に毎晩決まって9:30に電話。(どうやらおやすみなさいコールのもよう)
・ジャニーズ系アイドルのグラビアの切り抜きをGのポストに投函。
 (ブにとっての宝物をプレゼント?)
 そのほかにはフェルトで作った有象無象のマスコット・得体の知れないクッキー等。
・土日祝日はGのすんでいるマンションの前を徘徊。
 Gのマンションはオートロックだったので、他の住人が出入りする隙に一緒に入り込み
 G家の呼び鈴を鳴らしまくる。たまりかねたGの両親・姉がやめるように言うと
 「私達の中を引き裂かないで!!」と絶叫。隣家の人のいい老婦人が落ち着くようにと
 自分の家にブをあげて紅茶とケーキでもてなしたところ、何を思ったかブは
 その老婦人がGの祖母であると勘違いをして、今度はその家に日参するようになる。
 (食い物目当てであったとも考えられるが。)
 言動の不可解さとブの不潔さに、さすがに老婦人も嫌気がさし軽いノイローゼ気味に。
 最後には 老婦人の息子が対策に乗り出して、ブはマンションから完全に
 シャットアウトされるようになった。(張り紙が貼られた)


665: ジャングル二等兵:04/12/06 12:37:14 ID:s+syUDM1
当然、そんななんでブタペストは学内では完全に誰にも相手にされなくなり
職員室でもその奇行は話題になっていたようで
教師までもがだんだんと彼女を相手にしなくなっていった。

そんななかただ一人、女性の社会科教師(ド赤)がブタペストに対して
行動を改めるように説得を試みていたようだが
ブにとっては教師の教師なりの親切さえ邪魔だった模様である日事件が起こった。
友人M(Gとブと同じクラス)がその現場に居合わせたので、それについては詳細まではっきりしている。


Mが廊下をあるいていると、教室の中からバンシー(って知ってます?えっらい大騒ぎをする
アイルランドのバケモノらしい。Mはそう表現した。)のような泣き叫び声と
猛烈なわめき声が聞こえてきて、ドアがあくとブタペストが転がり出てきた。

顔面は涙と粘液でグシャグシャになっており、いつもにまして異臭がはげしいなと思ったら
何と放尿していたらしい。
(こいつは普通学級は無理なのではないか?)と思いながらMが
少し離れたところから興味深く眺めていたら、ブタペストは
「だって〜これは運命だから〜誰にもかえられないわけだから〜」
「男ってみんな巨乳がすきなのは仕方ないことだから〜それはあたしにもどうにもできないから〜」
「みんなに愛されるのは嬉しいけれども〜あたしはG君ひとすじだから〜」
と嗚咽交じりに泣き崩れたそうだ。

しばらくしてから教室からヨロヨロと赤教師が出てきたが
彼女は額からおびただしい出血をしていたそうだ。
Mは基本的に赤教師の教育理念および政治的思想は気に食わなかったらしいのだが
人道的立場から他の教師を呼びに走った。

後から流布したうわさによると、赤教師がブに
「人を好きになるのはすばらしいけれどもいまはその時期ではない」とかなんとか
いつものように言っていたところ、急にブが立ち上がると教室の花ビンを
赤教師の頭に叩き付けたらしい。


666: ジャングル二等兵:04/12/06 12:38:41 ID:s+syUDM1
それにしても不可解なのはブが放尿しつつ叫んだセリフなのだが、
のちにMのところにブタペストからおてまみが届く。
(本当に”おてまみデース”とか書いてあったらしい。)

ガクブルしながらMがあけてみたところ
”あたしとGは深く愛し合っていて、それを周囲が嫉妬する。
なぜ周囲が嫉妬するかと言うと、あたしがすごくかわいくって(えっ?)
魅力的で(ええーっ!?)巨乳だから。(これは異議なし。確かに胸囲は1メートルくらい
あったであろう。しかしウエストもそれくらいあるかも知らん。)

だから男も女もあたしが大好きで、自分達になびかない
あたしに可愛さあまって憎さ百倍状態になっているんだけれども、
それはしょうがない。だってアイドルだから。
とりみだしたところをみせちゃってゴメンね。幻滅しちゃった?これからも今までどおり
アイドルでいられるようにがんばるから応援してね”
といった趣旨のことが書かれていたらしい。
ちなみにMは人間の好き嫌いが激しいので入学以来、ブとは一度も口を利いていない。


667: ジャングル二等兵:04/12/06 12:39:14 ID:s+syUDM1
今までは”単にヤバい人”であったブタペストも、傷害事件を起こしたとなっては
さすがに当局が毅然とした処置を行うのでは?と思われたが
赤教師のたっての願いで、その件は不問に処されたらしい。
うーん、このあたりの考え方が、よくわからないのだが・・・。

当時、中学生ながらに
『明らかに異常な言動をとっているブを野放しにするほうが本人のためにならないし、
第一この学校の生徒は彼女だけではないわけだから、他の生徒を守るという意味でも
厳しい処分をとっておくべきではないのかなァ』
と思った記憶がある。
そのせいか自分は左翼的な人物に対して偏見をもつようになった。その赤教師だけではなく
高校にいってからも左翼的な教師のものの考え方について疑問をもつことが多かったので。


668: ジャングル二等兵:04/12/06 12:40:15 ID:s+syUDM1
さすがに事件からしばらくはブも学校にこなかったのだが、
数週間後、両親につきそわれてブは学校にやってきた。
それが、この両親というのが、またものすごい人たちで・・・
人間を外見で判断するのは良くないことなのだが、まずはそこから説明させていただきたい。

ブの父親というのが、頭の形がモロ、グレート・デギン。
参考画像URL→ http://livedoor.3.blogimg.jp/nwknews/imgs/0/d/0d012b92.jpg
しかも皮膚の質感がやたらツルツルテカテカしていて、
だからといって美肌というわけでもなく、なんだか『ヤケド跡のツルツル』のような
不自然な光り方をしていた。

そして身長が以上に小さかった。(140cmくらい)
このオヤジさんは「ウー」とか「アー」とかしか言葉を発さず
(相槌のタイミングではなく、不定期に音声を発す)
常にニコニコしていた。

強烈だったのはブのおっかさんである。
ものすごい巨体で(あれぐらいの人にはハワイまでいかないとお目にかかれないのでは?)
周囲に対してものすごい敵意を持っているのが伝わってくるような態度。
服装も非常にだらしなく、こちらに不快感を感じさせる人物であった。

彼らが何しに学校まで来たかというと
『娘がいわれのない迫害をうけているから、それを監視しに来た』という。
学校当局はやんわりと断ろうとしたのだが
『おまえら税金とりやがって!!訴えてやる!!』とおっかさんが校長室で騒ぎ立て
強引に授業参観が行われたらしい。


670: ジャングル二等兵:04/12/06 12:42:41 ID:s+syUDM1
当時一番後ろの席でブの両親と間近に接した奴の話

・ブの母親が「うちは娘に月10万小遣いやってんだけれども、あんたはいくらもらってる?」
 などと話しかけてきて困った。
・父親が不定期にあげる奇声にも困った。
・とにかく一番困ったのはニオイ。父親のほうか母親のほうかはわからないけれども
 ものすごい異臭がする。ブなどまだ異臭界(?)においてはたいしたことがない。


このハタ迷惑な授業参観は一週間ほどつづいたらしい。
(きっと飽きちゃったみたいで来なくなった。とは教師の弁)
両親が来なくなってからブも学校を休みがちになり、
学園には平和が戻った・・・・・。


671: ジャングル二等兵:04/12/06 12:43:17 ID:s+syUDM1
自分は高校入学とともに引越し、その町を離れたのであとのことはよく知らない。
いつのまにかブの家族が引っ越したらしい、との噂をクラス会などで聞いたが
先日、M(まだ交友が続いている)から気になるメールがきた。

Gはあれからちょっと女性に対して警戒心が強くなり、もともと内気だったところに
拍車がかかっておとなしくなってしまったが、大学に入学してから彼女もでき
就職・結婚と幸せな毎日を送っていたのだが
ある日、Gの嫁が『ポストにこんなの入っていたよー』と
乱雑な作りのフェルト人形をもってきたらしい。
(Gは結婚してから実家の近くのマンション在住)

一瞬イヤな記憶がよぎったGだが、あれから何年も経っているので
まさかそれはないだろう、と思いつつもそれを捨てたところ、
数日後、また同じものがポストに入っていたらしい。手紙つきで。
Gはその手紙の内容を誰にも話していない。
(よっぽどイヤなことが書いてあったのだろう。)
それからGはすぐにどこか遠くに引っ越したらしい。(行き先は誰も知らない)


672: ジャングル二等兵:04/12/06 12:45:47 ID:s+syUDM1
それからしばらくしてからM(ずっと実家暮らし)のところに手紙が来た。
差出人の名前は書いてなかったけれども、乱雑な字と電波な内容には心当たりがある。

”Gくんかえして。キチガイ共。自分が不幸だからって人まで不幸にするな!!
Gくんがキチガイ女につかまっている。私が助けるのが運命。協力しろ。
これは、命令です。あなたには義務があります。
私には知り合いにヤクザがいます。あなたがたを殺すのなんて簡単なんですよ。”
(ほぼ原文ママ)

それは立派な脅迫文だから警察にとどけるべきだとMに言ったところ
Mによると、それは当時のクラスメート全員に届いていて
代表者が警察に行って陳情したところ、やはり
『具体的な証拠・被害がないと動くことができない』とやんわりと断られたらしい。
(やはりそういうものなのか。)

また、別のルートから聞いた噂。
とある知人Aが、いわゆる”ちょんの間”に行った時のこと。
ものすごい巨体の、明らかに目線のおかしい女性が出てきて
慌てて逃げ帰ったことがあるらしいのだが、
その女性の外見的特徴が、ブタペストと共通点があったので
「ひょっとしたら。」
と思っている。
(外見的特長というのは、黒子や傷跡のようなものだと思ってください。)

偶然にしてはすごい確率だな、と思うのだけれども
なかなかほかにみない特徴であるし
不思議レターにあった”ヤクザうんぬん”というところと合致するので。

以上、読みにくい長文におつきあいいただいて感謝します。
どうしても書かずにはいられませんでした
 



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