タバコの煙を嫌う

268 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ :02/02/16 03:55
その時、従兄弟は急ぎの用事で、夜中にタクシーを飛ばしてたんだって。

そしたら、山の中の道で霧に包まれて視界が悪くなり、少しスピードを落として走っていたのだが、
何度も何度も同じ景色を回っていることに、従兄弟とタクシーの運転手の両方が気がついたそう。
で、タクシーはとりあえず道の横に車を止めて、

「お客さん、すいませんが、どうも妙な事になってるようで・・・
 さっきから同じ所を何度も回されるばかりで、全然出られないんですよ」
とタクシーの運転手が嘆く。

途中に分かれ道らしき物は全く無いので、
タクシーがインチキしてるわけではないと、従兄弟もわかってたそうです。

で、どうする?って事になって、タクシーの運転手が、
「こういう時は、タバコを吸うと魔が払えるって聞いた事があるんで、一服してもいいですか?」
と言われたので、従兄弟も納得の上で、一緒にタバコをくゆらせたんだそうです。

するとタバコを吸い終わる頃になって霧が晴れ、道がハッキリ見えるようになってきた。
「今だ!」ってんですぐに車を走らせたら、グルグル巡りから抜け出せたそうです。

タクシーの運転手の話では、時々そういうことがおこるそうで、
タクシー仲間では、「魔」はタバコの煙を嫌うと言われており、
タバコを吸わない運転手でも、タバコを車内に常備してるんだとか。

「魔」ってのは、よくいう「キツネに化かされた」っていうニュアンスらしいです。
 



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