NOとは言わせない
「帰る場所もわからないんだよね?」
「はい…。」
中性的な人もとい、ハンジさんに聞かれまた短く返す。
私、ハンジさんに短くしか返事返してないや。
うん、まっいっか。
「君の故郷はどこにあるかわかるかい?」
考えることが終わったのか
急に質問をされエルヴィンさんにぶんぶんと首を横に振れば
優しく笑いかけながらここにいればいいと言ってくれた。
その言葉に驚いたのはどうやら私だけじゃなく三白眼の人やハンジさんや匂いを嗅いでくる人もびっくりしたような表情が見える
かく言うエルドさんの方を見ればびっくりしたような表情が見えるが少しホッとしたような表情も見える。
「え、でも私は…」
何もできないし遠慮します。
と伝えようとすればエルヴィンさんにバッサリと遮られる。
「もし、君が断るのならば私達は君の身柄を憲兵団へと連れていかなければならなくなるがそれでも構わないのなら断ってくれ、逆にここにいると言うのならばピクシス指令あたりにでも相談をしてくるよ。」
ピクシス指令と云うのがどれだけ偉い人なのかは私にはさっぱりわからないが
きっとすごく偉い人なのだろう。
「…わかりました、何かできることがあれば精一杯やらせてもらうつもりですご迷惑をかけてしまうかもしれませんがおねがいします。」
エルヴィンさんの軽い脅し?
わかんないけどとりあえず受け入れなければ
横でエルドさんの動きがアタフタしすぎて
なんか申し訳ないから。
「そうか、私達は君の帰る場所が見つかるまで保護をするよ。」
そう言うと、じゃあ私はピクシス指令のところへ行ってくるとドアを開けて出て行こうとしたが、何かを思い出したように立ち止まり
「部屋は適当に使ってくれて構わないよ、リヴァイあんないしてあげてくれ。」
何故かエルドさんではなくリヴァイさんという人に部屋まで案内をされるらしい。
リヴァイさんって誰だよ。
そんなことを思っていると横から
あぁ。と短く返事がした。
あ、三白眼のお兄さんがリヴァイさんでしたか。
でもなんでエルドさんじゃなかったのだろうと疑問に思ったが部屋を教えてもらうだけなら誰でもいいかと思った自分が
気づくのはあともう少し先のことだった。
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