跡部の部屋に行き 防犯カメラの映像であろうものを 見ていく。 そこには紛れもない私が写っている。 映ってるけどさ? 映ってるけども!!! あからさまにおかしすぎる動き。 ゾンビみたいなんですけど!? どこぞのハリウッド映画に出てそうなぐらい ゾンビっぽいな私。 「まあ、お前が映ってるのを見て最初はびっくりしたけどよ、ここまでの演技がお前にできるとは思わねえからな。」 「そうっすね…」 「失礼だなお前ら。」 「それにしても 名前、お前は記憶がねえわけだろ?」 「うす。」 真剣な顔で悩み始める跡部。 いや、悩むのはいんだけど 少しは私の返事に突っ込んでくれよ。 樺くんちょっと嬉しそうなのは なんでだ? 「とまぁ、こんなことがあったからにはお前を一人にはしとけねえだろ。」 「別に一人でも…」 まっ、一人になったら何するか分からんが 心配ないさーーーー!!!(どこぞのライオンの被り物した人風) 「俺が一緒にいます。」 「「なんでそうなる。」」 光くんの言葉に見事なほど 跡部と被りツッこむ。 「は?なんでわからへんのですか?俺の嫁なんすよこの人、俺がそばで守るん当たり前っすわ他の人に守らすわけ無いやろこんなに馬鹿な人やと思わへんでしたわ。」 嫁とか恥ずかしい言葉ばかり言われすぎて 頭の中が爆発しそうになる。 「何照れてんだお前はアーン?」 うるせークソ部。 なんて悪態をつきながら顔を冷ます。 でも実際何が起こってるかわからない状態の今一人での行動は危ないのかもしれない。 かと言って自分でどうにかしなければ周りに迷惑かかるわけで彼らはあくまでテニスをやりに来ているのだ。 いや、たしかにしてないように見えるけど皆ちゃんとしてるからね!? 楽しくないから乗らないだけで… チッ、と跡部が舌打ちをする。 「とにかく!こいつのことは俺達氷帝がどうにかする、異論は認めねえ。」 そう言い残し部屋を出て行った。 「なんなんですか、あの人。」 「あいつなりの優しさであり責任を感じてるんじゃないかな?」 「は?」 どういう意味だと言わんばかりに顔をしかめる光くん。 「あいつはさ?あれでも人一倍人の目を気にしてるし人一倍責任感が強いの、だから今回の件もなんでかわからないけど私をこんなふうにしてしまったなんて考えてんじゃないかな?」 光くんは目を点にしている。 なっ、なんで!? 私変なこと言ったかな!? え、跡部のこと褒めたから? 褒めたからなの!? 「跡部さんのことよう見とりますね。」 少し頬を膨らませる光くん そんな姿を見て少しかわいく思える。 「長い付き合いだからねー。」 「へー。」 その後は光くんといろいろな話をした。 end |