鮮やかな景色 | ナノ




「ぎゃああああああああああ!!!!」


この状況が始まって
きっと2、3分なのにもっと
長い時間に感じています。



「無理無理無理ほんとに勘弁して!」


「まあまあ、落ち着け。」



「無理無理無理!」



とりあえず…








「キャラ保てよ!仁王君!」



「無理じゃってこんな状況で!なんで平気なんじゃお前さん。」



そんな涙目で見てんじゃねえよ!
ヤッちまうぞ!
ピーとかピーとか、しちゃうぞこら!




ちなみに今の状況は…
物凄い怖い顔の光くんが
白い着物をきて追いかけてきている
状況である 。



「先輩だろうが許さへんぞ、 名前さんから離れろやぁぁぁあ! 」



「ぎゃあああああああ!」


光くんおどかしてきた時
なぜか仁王君は私の腕を掴んで走りだしたのだ。
しかも、光くんに驚かされたのは一番最初の時だから、結果最初から私は仁王君ともうダッシュなのである。




うん、そろそろ体力の限界なんだけど?



「手離せやごらぁぁぁぁ!!」



「手はなしてくれよおおおおおおおおおおお!!!」



「ぎゃあああああああああああああ!」



私の叫びはとりあえず仁王君の
叫び声にかき消されてゆく。



私死ぬわ。





ってことで………………




「うおりゃあああああああああああああ!!」


叫び仁王君のみぞおちにグーパンをくらわす。

「ナイスですわ 名前さん 。」



「だろぃ?」




「なんで丸井さんなんですか。」



「え、なんとなく。」


「そうですか。」



「で、これどうしよ?」


「ほっといたらえんとちゃいます?」



「いやー、だめでしょ?」



「なら、私が引き取りましょう。」



「「うわあぁあ!」」


後ろから突如現れた声に私と光くんは少し叫んでしまう。
少しだよ。
大事なことなので2回言いました!




「驚かせてすいません、私はこの仁王君とダブルスを組んでいる柳生と言いまして、幸村くんに言われて仁王君を迎えに来たのです。」



「あっ、じゃあお願いします。」




「はい。」



その後は柳生くんと光くんと私は
今まであった事を話しながら
ゴールへと帰っていった。



長い長い肝試しの時間は
自分が感じているほどしていた訳では
ないみたいだった。