鮮やかな景色 | ナノ




「スポドリ作ってるなぁぁぁぁぁぁう!」


とりあえず叫んでみた。
だって叫びたい気分だったから。


昨日はたくさんのことがあった


ロリコンおったりに正体バレてるわ
幸村様が同じベットで寝てたりとか。



叫んでないとやってけねーよ
べらぼうめっ!




「何してるんや 苗字さん。」



声のする方を見れば
少しだけ引いた顔をしている白石くんがたっておりました。



「いつからそこに?」


「あー…スポドリなうーとか叫んでたとこらへんから?」



「最初からですねわかります。」





声かけてくれりゃいいのによー。
まっ、いいか。


白石くんを全力無視して
また地道にスポドリを鼻歌をうたいながらシャカシャカと音を立ててつくる。




「なあなあ。」


「ん?」


「その歌財前が作ったやつちゃう?」



なぜそれを!?
まさか…ぜんざいPのファンなのか!?



「昨日動画投稿してたやろ?」


「白石くんってまさか…ニヤニヤファン?」


「ん?ちゃうで?ぜんざいPって並び変えたら財前やろ、せやから本人に直接聞いたらそうや言うからな、財前の曲はたまに聴くんや。」



「なるほど。」



ぜんざいPって並び変えたら財前に
なるのかー……あっ、たしかに。



「あいつにあんな才能あったんやなー…って感心したんやで?財前は基本あんまり自分から話に行く奴やないからな、 苗字さんに自分から話しかけるとこみて内心ビビったわ。」



何て笑いながら話す白石くんは
おなじ部員である光くんを
そして部員でもある後輩の光くんを
大切に思ってるんだなー、なんて思う。


だってすごく優しい目してたし。






「けど、財前もあれで可愛いとこあるんやなそないな財前見れたんも 苗字さんのおかげやな、それにしても自分ええ子やなんー、エクスタシーや!」




前言撤回
ただの変態でした。