うふふ、あはは…。
笑いあう男女の姿がそこにあった。
赤司征十郎と 黒坂みしろの二人だ。
いつもの敵意を微塵にも出さない二人。
むしろ恋人のそれに近い雰囲気さえあった。
「征十郎、今日はクッキーを作ってきたの。食べて食べて」
「もちろん。君が作ってくれたものならなんだって食べるさ」
「うふふ」
「あはは」
クッキーを置いて砂浜でかけっこを始める二人。
「…………………っていう夢を見たんだ。」
「田中くん。最低」
「田中、お前が存在する意味がわからない」
「ごめんなんかそんなに怒るとは思ってなかった!」
「そもそも私はうふふ、とか笑わないし」
「ああ、黒坂は笑うとき何時もぷぎゃーだもんな」
「ぷぎゃーとか言わないし!」
「君たち強ち夢と変わらないかもね」
「ふざけんな田中」
「ふざけるな田中」
「ぷぎゃー!」
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