モノクロ・レッド | ナノ







山田さんによる復讐という名の赤司の好きなタイプに近付く授業は約二週間続いた。
時間が有効に使われたのかはよくわからないところだ。

「 黒坂さん、今日がいよいよ最終日です 」

「まじですか山田さん!」

「本当ですか、山田さん。です、はい言い直し!」

「本当ですか、山田さん!」

「本当ですよ、今までよく頑張りました。成果はあまり無かったようですが、まあ及第点としておきましょう」

「やりましたね山田さん。キリッ」

「あなたのそれは生まれつきね、きっと」

「ん?」

「まあ、いいでしょう。今日であなたは卒業です」

「はい!」

「さあ、今まで習ったことを実践してきなさい!」

「あれを?赤司に?」

「赤司くん、はい、リピート」

「赤司……………… くん」

「そうです」

「ヒュッ」

思わず息を飲んだ。
あれを?赤司に?まじですか山田さん

「赤司、くん。ふふふ一緒にお茶しましょう」

「大丈夫か黒坂」

「赤司、くんなにいってるの大丈夫ようふふ」

「大丈夫じゃないだろおい誰か保健委員はいないか」

「赤司、くん。はい、あーん」

「おい誰か救急車」

なんだろう、これは。

「楽しそうだね、山田さん」

「ええ、楽しいわ。田中くん」






 




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