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さよならのお願い





源田の寝顔を見て唐突に息苦しさを覚えた。「佐久間」と彼が言ったからかもしれない。いや、そうだろう。
俺が好きな源田は佐久間が好きだった。そして今も。

俺は源田の優しさにつけ込んで佐久間で一杯の頭に居座ろうとしたのだ。源田は優しかった。いつも優しさを注いでくれた。愛ではなかった。それでも良かった。だって、隣に居るのは俺なのだから。そうだろ。いつか来るんだ。佐久間で一杯なあいつの頭が俺で一杯になるんだ。でも、いつだろうな。1分後?1時間後?1年後?それとも、死ぬまで来ないのだろうか。ごめん。もう俺駄目なんだ。お前の方が辛いしきついだろ。佐久間が好きなのに優しいから俺を捨てられなくて、罪悪感で一杯なんだろ。こんなに苦しいと思わなかったんだ、お前のこの優しさが。



源田が目覚めたその時に、こいつの頭から、記憶の片隅に居座ろうとした俺が跡形も無く消えてますように。一つ残らず消えてますように。そして源田が「佐久間」と結ばれますように。


そしてどうか神様が。






(俺が彼を想い続けることを許してくれますように)




あとがき

一方通行もありだと思う。幸せなのが一番なんだけど
源田に誰の名前言わせるか凄く迷った
なんだか乙女なあきお再来。笑
20110117




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