3 | ナノ
チャイムの音で宣戦布告
※「スタンディングオベーションは鳴り止まない」の続きっぽい
授業中隣のクラスから告白する綱海の凄い大声が聞こえて続く笑い声に俺のクラスの数人もくすくすと笑いを零す。授業をしていた先生も苦笑して「隣の綱海くんはふざけてばかりですね、また難しい問題でも当てられたんでしょうか」と笑う。それにまたクラスが笑った。俺も笑おうとして思わず顔が引きつる。綱海はふざけているわけではないのだ。超がつくほど大胆なだけで本人はいたって真面目だろう。そしてその不動先生に向く気持ちは俺も同じだ。
授業が終わって廊下に出ると丁度綱海が頭の後ろで手を組んでいるのが見えた。どうやらその姿に隠れて見えないが不動先生と話しているらしい。ついつい聞き耳を立てている自分がいやになる。
「俺忙しいから放課後職員室な」
「先生いそがしーなら資料準備室でいいぜ〜」
まずい、あいつ絶対手を出す気じゃないのか。資料準備室は不動先生が最早自室扱いしている部屋だしなんだかマズイ。思わず冷や汗をかく。
「先生」
「んあ、源田。どーした」
「俺放課後添削して欲しいんですが、お時間ありますか」
「あー別にいいぞ。こいつ説教した後だけど」
「とりあえずHR終わったら資料室行きます。すぐに」
気づいたら二人に歩み寄って一方的に話を持ちかける。口は悪くても生徒の面倒見がいい不動先生を利用してしまった気がしてならないが先生を守るためだから致し方ない。隣で目を見開いていた綱海がつまらなさそうに睨んできた。
「綱海お前は逃げんなよ」
「あったりまえよー。じゃなふど〜」
「不動先生って呼べつったろ」
親しげにニ、三言かわし先生は去って行く。「源田さー」綱海が肩を叩く。
「邪魔すんなよなあ」
「すまない、そんなつもりは」
「あるくせに。ま、んな小さいことはどうでもいっか」
笑いつつ教室へ入って行く綱海を見てほっと肩をなでおろした。今から添削してもらう問題を解こうと思う。時計を見やって溜息をついた。
あとがき
なんかやっぱり生徒×先生が好きなんですが皆さんはいかがですか(真顔)題名最早ギャグすんません。
20110219
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