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丘について1時間もするとよく流れ星が流れるようになった。私たちはシカクの用意してくれたレジャーシートの上に寝っころがってその星空を見上げた。


『…あ!』
「また流れたってばね!!」
「さすがは流星群だな」
「ん!来てよかったね」
「ホント、たまにはミナトもいい事言うのね」
「ねー」
「だな」
「ん…みんなひどくない?」
「そんな事ないってばよ?」
「えー」
『ふふ……あ、また!』


キラ―――…

私たちが話している間にもいくつかの流れ星たちが頭上を通過していく。そんな沢山の流星を堪能しながら丘に登る前に買ってきた夜ご飯を食べた。そして喋りながらまた星を眺める。






「…もうそろそろ降りるか」
「ん!もう遅いしそうしよっか」

そんな会話がされたのは時計が“9”の文字を指してしばらくしたころ。


『いつの間にこんなに時間経ってたんだね』
「うわー…私お母さんに怒られるってばねー…」
「諦めろ、クシナ」


『、っ…!』

行きの時みたいにワイワイと騒ぎながら変える準備をしていると右足がズキッと痛んだ。





丘をくだる道を進むこと数分、右足の痛みは増していくばかり。そういえば登りきる少し前に足がちょっとクキッてなった気がしなくもない…。そんなことを考えていたらますます足の痛みが増してきた。

そんなことを知るはずもなく、前ではやっぱりクシナとミナト君が楽しそうに話してる。でも強がりな私は臆病で、興味がないようなふりをして他の子たちと話していた。それでもやっぱり前の2人のことが気になって頭の中でいろいろ考えているうちに足のケガのこともあってか、みんなと距離が少し離れてしまった。


足の痛みとともに胸の痛みも増していく。


……あぁ、そうか…、


好きになるって、こういう事なんだね…



少しぐらい、と立ち止まって空を何となしに見上げるとスーッと憎いぐらい綺麗な流れ星が通り過ぎた。



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