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※中編悩み作。




事の発端は振り返ってもよく分らなかった。


『うるっせえなお前!臨也!何が言いたいんだお前は!』

「だからさっきから言ってんじゃん!てか俺を殴る必要はないよね普通に!てかシズちゃんはどこ!まさか扉の前とかじゃないよね!?」

『そうだけど何か』

「何かじゃないしお前も貞操の危機を考えたら!? というかこの状況理解しろよ!」

『だって信じられるわけないじゃん。静雄がゲイなんて。臨也の寝込み襲ったとかないない、多分息の根を止めようとしたんだよ』

「違う違う!ハァハァ言ってたもん!あんなシズちゃんキモすぎてもう吐きそうだし!それに分かるだろ現在進行形のドアノブのガチャガチャ!ガチャガチャガチャガチャ鳴ってるよ!ヒアーーー!!!!」

『うるっせえっつってんだろうがァァァァ!! ヒアーって何だよ!いいか、もう二時だ。私は寝る』

「待ってどこ行くの!え!? そのドア開けるつもり!?」

『うん。だって私寝るし。ていうかあれ、おかしいな。ここ私の部屋だよね?何でお前が居んの』

「だからシズちゃんから逃げてきたからって言ってんだろうがァァ!! おまえは脳が正常に動いてないの!? これ程まで馬鹿な女は見たことがないよ!」

『つーかお前早く出ていけよ。お前の部屋で私が寝るとか超ドン引き…。つーことで早く出ていけ』

「だから話聞いてんのかお前はァ!! チッ、じゃあ開けてもいいけど俺が真っ先に襲われた時は名前助けてよね!助けなかったらもうとにかくとりあえず殺すからね!?直ぐに、真っ先に!!!!」

『はいはい。じゃあオープン〜』

「…」

「……。」

『……。ほら、何ともなーー』

「名前ッ…!愛してる…!!」

『…え゛っ』

「え」

『「…ギャアアアアアア!!!!!!!」』












午前二時半。ハァハァと荒い息をしているのはいやらしい事をしているからではない。静雄(変態)という名の男から命をかけて(&貞操をかけて)逃げて走ったからだ。もう腹が痛い、脇腹がやばい。死にそう。

『何だ何だ何だ何だ何だァあいつはァァァ!あいつがバイセクシャルだなんて初めて聞いたぞ!』

「そこじゃないだろ!あんなのシズちゃんじゃないし、ていうか明らかにいつものシズちゃんじゃないだろ!」

『え…じゃあなに?なんか酔っ払ってた?』

「いや別に…酒臭くはなかったけど」

『じゃあもう一回臨也襲われてきて!おまえが事を収めれば私もゆっくり寝れる!!』

「犠牲になれっていうのかァァァァ!!! あのゴリゴリの男にヤられろっていうのか!おっぱいもないのに!俺は普通のノンケなのに!!!!」

「うるさいなぁ。何やってんの君たち」

『「新羅!」』

新羅(シラギ ※名前が名付けたあだ名)登場である。目を擦って欠伸をしながら出てきた。くそ暢気な男め!!!!

『ちょ、丁度良かった新羅!静雄が呼んでるよ!』

「は?誰を?」

『お前をだよ!早く、早く行ってこい!早くゥゥゥゥ!!!!』

「ばっ、うるさいな!! 分かったよ、行けばいいんだろ!」

『yes!!!!』

何も知らない新羅に静雄の元へ行かせた。というか一体今何が起こっているんだ。少しだけ暇だから一時間前の記憶を辿ってみよう。ホワワワ〜ン。




ーーー




『シィラギィィィィ!!!!!! 巫山戯(ふざけ)んなお前はァァァ!!!!』

「うるさい文句言うなら名前がやれよコルァァァ!!! つーか僕シラギじゃないし!分かる!? I am Shinra!Nice to meet you!!!!」

『オー!アイアムアナマエ!ナイストゥミーチュウ!』

「なに呑気に挨拶してんだお前らはァァ!!!! つーか新羅無駄に発音いいな!名前アイアムの後はアいらないから!"私は一つの名前です"になっちゃうから!」

『一つの名前…ププッ!』

「なぁに一人でウケてんだコラァァァ!!!! イラつくんだよォォォ!!!!!!!」

「臨也今日一日でキャラ変してるね。いやキャラ崩?」




ーーー




「名前…3Pやらねぇか?」

『P?…いや私プロデューサーとかちょっと…』

「は?」

「(ばっ馬鹿かあの女ァァァ!!!!!!! 何でいきなり静雄が"名前さん、P(プロデューサー)やらねぇか?"って言ってくんだよ!!!! 阿呆か阿呆の塊なのかあの女は!!!!!!! なんで3Pも知らないんだ変なとこだけ純粋だなぁオイ!!!!)」




ーーー




『よし媚薬大作戦で行こう。これは実際媚薬じゃなくて睡眠薬だ。これを媚薬に見せかけて臨也おまえ飲ませてこい』

「…え、俺!? 何で俺なわけ!?」

『暇そうじゃん』

「お前らも大して変わらないだろうが!!!!」

『いいから早く!レッツゴー!!!!』


「…シズちゃん、これ媚薬なんだ。シズちゃんにすっごく感じてほしくて…そ、その、の、飲んでほしいんだ(キモォォォォォォ)」

『(おお!臨也が頑張って言っている!ていうか、なんかああ見るとマジでキモいなぁ。自らこれが媚薬なんだって言うとか何?何プレイ?)』

「(名前がやらせたんだろ!…あっ、見て名前、静雄が固まってる!というか心無しか頬が赤くなってる!これは行けるかもしれない!)」

「…ありがとな。でも悪ぃ臨也。俺はタチなんだよ」

「えっ」

「だから」グイッ

「ゴホッ」

「臨也が飲んでくれ」

『「(……嘘ォォォォォォォォ!!!! )」』

『(マジかよあれ即効性あるやつだから飲んで五秒後に寝るぞ!あわわわ臨也のガチの貞操が!!!! まあいいや)』

「(いいんだ!!?? 名前も五秒で心配の意がなくなってるよ!! ああ臨也が連れてかれる!!! )」

『(あの後何やるんだろ。臨也のイチモツを刺激するのかな)』

「(気持ち悪い言い方やめて名前!!!! …あれ!静雄の様子が…!)」

『(なに!? 進化するの!?)』

「(ポケモンじゃないから!! ほら、静雄が立ち止まって…)」

「…あと残り、名前と新羅か。…全員でヤりてぇな」

『「ーー」』





以上。ノリで書いた作品。





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