海ですが 1万打記念リク小説 ラク♀ガジ 桃くらむ様



「ガジルの水ぎゃあぁ!」
「見んな」
青い海、輝く太陽、そして落雷。
「…皆で海に来て見えないほうがおかしいんじゃ」
「ルーシィ、言ったら負けだ」
女子はぎりぎりセーフ、男子は論外。
ガジルを変態的に凝視したものの末路が、あの黒こげの物体である。
「ラクサスー!……また焼いたの?」
この彼氏に何を言っても無駄だと知っているので、ガジルはつっこまない。
「変態は死ねばいい」
「ラクサスもじゃん」
なんだと、と青筋をたてるラクサスから楽しそうに逃げるガジル。
「リリーも泳ご!!」
「おわっ!?待て、離せガジル!」
「大丈夫、浮き輪あるから!」
そうじゃない!と抗議するリリーを無視して海に入っていくガジルに、
((可愛い…))
見守るメンバーの気持ちが一致した。


「ところで、ラクサスは海入らないの?」
ミラがラクサスに声をかけた。
「彼女が泳いでいるというのにな」
エルザも話に加わる。
「…俺はいい」
「ラクサスってば、水着すら着てきてないじゃない。見てるほうが暑いわ」
確かに、パラソルの下、ラクサスは普段着のままだ。
「見なきゃいいだろ。お前らこそ泳がねぇのか」
ぷいっとそっぽを向くラクサス。
「私たちは日焼け止めを塗ってからだ」
「でも、ナツとか牽制しなくていいの?」
S級魔導士軍にルーシィが恐る恐る加わってきた。
「あ?……あいつもう復活してやがんのか。まぁ、」
遠くを見ればリリーに吹っ飛ばされているナツの姿が。
「黒猫がいるから平気だろ」
「ラクサスさん、海嫌いなんですか?」
「…なんでお前らはこうぞろぞろと」
次にやってきたのはジュビア。
「海が嫌いっつーか…てめぇも気をつけろよ」
「はい?」
「感電死」
「ジュ、ジュビア、グレイ様と泳いできます!!」
ばたばたと走り去るジュビア。
「ラクサス…あまりジュビアを脅かすなよ」
「可能性は十分あるだろ」
エルザがため息をついていると、

「…ラクサスっ」

ガジルがラクサスに飛びついた。
「どうした…っつうかまず身体拭け。シャツが濡れる」
むー…、とむくれているガジルにラクサスがタオルを渡す。
「あらあら、ガジルってば」
すると、ミラが頬に手をあてながら言った。

「大丈夫よ、誰もとったりしないわ」ぼっ、とラクサスにしがみついていたガジルの顔が赤くなる。
「べっ別に、そんなの心配してないもん!!」
「心配する必要がねぇからな」
さりげなくガジルを抱き寄せるラクサス。
「ノロケね…」
「邪魔者は退散するとしよう」
3人が海に向かっていく。
「ちょっ、ノロケって…!」
「…やっといなくなったか」
慌てふためいているガジルとは対照的に、ラクサスはげっそりとした表情を浮かべた。
「…理由言わなかったの?」
「…馬鹿にしてくるだろ、あいつら。それか余計うるさくなる」
「来年こそは一緒に泳ごうね、って言ったのにー…」
「屋内プールならな、とも言ったはずだ」
ため息をつくガジルにラクサスがきっぱり返す。
「去年お前には理由言っただろ?」
「…聞いたよ?」

「日焼けしたくないんでしょ?」

ふん、とラクサスが鼻を鳴らした。
「覚えてんじゃねぇか」
「なら日焼け止め塗ればいいのに…」
「それでも焼けるだろ」
「じゃあ塗ってあげようか」
「…それだけじゃ終わらなくなるが?」
「私また泳いでくるね!」
チッと舌打ちが聞こえた気がしたが、いつものことなので気にしない。


「変態には気をつけろよ」
「だからラク「いいな!」はーい」


END



* * *

ラクサスがハーレム状態に…。
でもガジル一筋ですから!
こんな理由で泳がないラクサスなんているんだろうか。



******



すみません、またもや頂戴してしまいました!
嫉妬するガジルの可愛さが凄まじくて血が足りません。大丈夫だよガジル!あなたの可愛さにかなう子なんていないんだから!!

ありがとうございました!!


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