▼ 尻叩き
「うぅぅっ! うぅーーっ!!」
……かったるい生徒指導を受けるはずだったのに、なぜか私は今机の上に覆い被さるように乗せられている。
両手両足を机の脚にそれぞれ縛り付けられてて身動きすらとれない。
おまけに口を布で塞がれていて声まで出せない。
生徒指導室に入った途端、記憶が途切れて気付いてたらこうなってた。
目の前には生徒指導担当の谷山が一人。
どう考えたってコイツがやったに決まってる。
「うぅぅっ!」
“何だよこれ!”そう訴えかけながら私は谷山を睨み付けた。
だけど、谷山の涼しい表情に余計に神経を逆撫でられる。
そして谷山は私を見下しながらゆっくりと口を開いた。
「……高校生にもなって、何度注意しても同じことを繰り返す。ちっとも改善の兆しが見えない。反省すらできない。
お前はまだ善し悪しを理解できない子供のようだ。
子供には、子供に相応しい躾をしなくてはならない」
…シツケ…ッ?
私の足の方へと移動する谷山。
何をする気だと睨み付けていると、おもむろにスカートを捲り上げられた。
「うぅっ?!」
突然のことに私は目を見開いて体を硬直させる。
下着に手を掛けられ、いよいよヤバいと感じた私は“嫌だ”と唯一動かせる頭を振り乱した。
だけど下着は呆気なく引き下ろされてしまった。
剥き出しになったお尻を冷たい目で見下ろす谷山。
羞恥心がみるみる私の体を熱くさせていく。
「…今日は50回までにいておいてやる」
「……っ?」
その言葉と共に谷山の手が高らかと掲げられた。……そして、
──バシンッ!
「うぅぅー!!」
お尻に鋭い痛みが走る。
ジンジンとした痺れが引かない内にまた谷山の手がお尻に降り落ちる。
──バチンッ
「うぅぅっ!」
「…痛いか?」
谷山の問いかけに私は夢中で首を縦に振った。
痛みと、こんな年になってお尻を叩かれるなんてという恥ずかしさに涙が浮かんでくる。
「言ってもわからんガキはこうやって痛みでわからせなきゃ駄目なんだよ」
──バチィッ
「う゛ぅーっ!」
痛い。お尻が痛い。
必死に首を横に振っても谷山はちっとも止めようとしてくれない。
「…っふ…ぅ、うう…っ」
何度も何度も鋭い衝撃がお尻を襲い、張り裂けそうな痛みにとうとう涙が溢れた。
「ふふ、だんだん良い顔になってきたじゃないか」
「…ぐ、ぅ…っ」
「まだ半分もいってないぞ」
──バシッ!
「う゛ぅ…っ!!」
熱を持って痺れるお尻を冷たい風が撫でていく。
寒さに震えたその瞬間、ゾクリと背筋に悪寒が走った。
……ヤバい…。
お…おしっこしたくなってきた……。
そんなことはつゆ知らずに谷山は私のお尻を叩き続ける。
叩かれた痛みと振動が張り詰めたアソコを刺激していく。
「うっ、うぅ!」
“駄目、それ以上やったら…!”
谷山を見上げてそう訴えかける。
「ふん、今更許しを乞いたって遅いんだよっ」
──バシッ!!
今までで一番強い衝撃が体を襲った。
痛みが揺さぶるように全身を駆け巡る。
その痛みはアソコでものた打ち回り、そして無惨にも必死に保ち続けていた緊張の糸をぷつりと切ってしまった…
ジョロ…ッ
歯止めのきかなくなったアソコからずっと我慢していたものが一気に溢れる。
ビチャッ、
ビチャビチャビチャッ
「…ふ…、ぅう…っ」
温かいものが太ももを伝って靴下や足元を濡らしていく。
顔が熱くて熱くて、今まで味わったことのない耐え難い羞恥に私はギュッと目を閉じた。
そこからとめどなく涙が流れる。
──ピチャ…
最後の一滴が水たまりに落ちた音が残酷なほど大きく私の耳に響く。
「…ふふ…そうか、お前は子供ではなく、排泄管理すらまともにできない幼児だったのか」
静まり返った教室内を震わせた谷山の言葉が胸に突き刺さる。
そして不意に顎を掴まれ、無理やり上を向かされた。
「…これから俺が、1からしっかり躾てやろう…」
涙でぼやけた視界に映る谷山は、そう言ってニタリと微笑んだ。