▼ お兄ちゃんの玩具‐05
そんな言い合いをしてる間にお兄ちゃんは下着ごとズボンを引き下ろして玩具のときと同じように慣れた手つきでゴムの封を切った。
数年ぶりに目にしたお兄ちゃんの下半身には、私が買ったバイブより数段大きいモノがそそり立っている。
これから訪れる快楽を想像して、アソコが浅ましくドクドクと鼓動して涎がこぼれ落ちた。
「はい、準備できましたよー」
そう言いながらお兄ちゃんはソファーに深々と座り直す。
「…え…っ、わ、私が上になるの?」
「そうだよ?」
当たり前のように微笑んで、たじろぐ私の腰を掴んで上に跨らせて自身の切っ先を割れ目にあてがう。
そしてそこで動きを止めるとお兄ちゃんは私を見上げて囁いた。
「こっからは奈津にお任せするから、好きなだけ俺のを玩具代わりにして使っていいよ」
「…っ…」
不敵な瞳に見据えられて心の奥までもが熱く疼き始める。
亀頭を当てられている膣口は、早く早くと急かすようにヒクついて愛液を溢れさせていた。
そんな身体の高まりに誘導されるがまま私はお兄ちゃんの熱に手を添えてゆっくりと腰を下ろしていく。
「…っあ…! あっ、ぁああ…っ!」
ズブズブと中を割って入り込んでくる大きな存在感。
腰が痺れ砕けてしまいそうになりながらも根元まで埋めていくと、頭の中が白く弾けるような快楽が突きつけて私はしならせた背筋をビクビクと何度も跳ね上がらせた。
「…どうですか?」
「どうって…っ何が…、ひぁンッ! やっ…!だめっ、動いちゃ…!」
下から緩く突き上げられ、荒々しい疼きの波が湧き起こって私は思わずお兄ちゃんにしがみ付く。
するとお兄ちゃんはクスクスと笑いながら私の乱れた髪の毛をとかすように撫でた。
「バイブよりイイ?」
鼓膜を揺する囁きに小さく頷いてみせると、お兄ちゃんは「良かった」と言って私の耳の先にキスを落した。
「んっ…! ぁ、あ…っ!」
薄い唇は耳の輪郭をたどって首元へと降り、柔らかな舌先が悪戯に首筋をくすぐる。
繊細な刺激に心を甘く惑わされて私は無意識の内に自ら腰を動かして快楽を貪り始めていた。
「んぁッ!あっんん…っ!」
お兄ちゃんの両手が乳房を包み込んで、先端で固くなった実を摘まみ取るように捕える。
腰の揺れに合わせて揉みしだかれながら指の腹で実を転がされ、幾重にも重なる快感に身体は一気に限界へと駆け上がっていく。
「っあぁあ! やっ、ああぁっ!あっあんっ!」
いつの間にか私はリビングいっぱいに響くほどの水音を立てながら夢中で腰を振り乱していた。
理性なんて忘れて甲高い鳴き声を上げ、お兄ちゃんにキツくしがみ付いて湧き立つ疼きにビクビクッと激しく全身を震わせる。
「ふあぁッ…!イッちゃうっ、も…っイッちゃう…っ!あっ、あっあぁあ!」
叫び喘ぐと、お兄ちゃんは絶頂を急かすようにさっきよりも荒い突き上げを始めた。
熱く硬い塊で掻き乱され、蕩けた膣内は暴れるように激しく収縮を繰り返す。
「イクっ!イッ…、っあ、ああああああーっ!!」
ドクンッ、と大きく脈動する下腹部。
それと同時に煮詰まった快楽が体の奥底から頭の先へ突き抜け真っ白に弾けた。
今まで得たことのない狂おしい法悦に呑まれ、溺れて意識が完全に溶けて堕ちてしまいそうになる。…けれど、
「ふゃ…っ!? や、ぁああ!ちょっ、も、やめっ…!」
お兄ちゃんは動きを止めるどころか更に勢いを増して媚肉を犯し続ける。
快楽を通り越した壮絶な狂悦に襲われて、私は子供みたいに泣き喚きながらお兄ちゃんから逃れようと悶えた。
「ひぁああっ!やだ、やだぁああっ!んあっ、あああっ!」
「だーめ。まだ俺イッてないもん」
「やぁあっ…!壊れちゃうよぉっ、お兄ちゃっ…やぁあああ!」
「…っふ…、何言ってんの? 奈津がこの程度で壊れるわけないだろ?」
「ひッ…!!あぁっあああぁあ!!」
尻込みする腰を強引に抱き寄せられ、逃げることのできなくなった私は獰猛な突き上げにただ悲鳴を上げて揺さぶられるしかなかった。
激しい摩擦で充血しきった媚肉を何度も何度も抉られ、最奥を打ち付けられて、
イッたばかりの鋭敏な身体は困惑のまま引きずり上げられるように再び絶頂へと登り詰めていく。
「いやあああっ!イク、イッちゃうっ!やあぁあああーーーっ!!」
半狂乱になって叫ぶと、お兄ちゃんは更に私を力強く抱きしめて律動を加速させた。
今まで以上の目まいがするほどの快感に襲われて、私は無我夢中でお兄ちゃんにしがみつきながら全身を大きくわななかせる。
「だめぇえっ!もっ…無理…ッひああぁ!ああぁあああっ!!」
「…っ…俺も、出る…っ!」
雷が落ちたような衝撃に打たれ、法悦の渦に呑み込まれる。
そして私がイッてからすぐにお兄ちゃんのモノも私の中でビクビクと小刻みに震えて熱い欲を解き放った。
「っあ…ぁ、ふあ…っ」
「……はあ…っ、ソファーでやると無駄に疲れるな」
痙攣を続ける私の背中をぽんぽんと叩きながら達成感に満ちた長いため息を吐くお兄ちゃん。
その状態のまま少し体を休ませると、「よっこらせ」と言って体勢を崩して私をソファーに寝かせた。
…体中がジンジン痺れて頭がぼーっとする。
何もする気力が起きなくて私は浅い呼吸を繰り返しながらただただ見慣れた天井を見上げていた。
「気持ち良かった?」
いつもの涼しげな笑顔に戻ったお兄ちゃんが私の顔を覗き込む。
「……最悪」
「ん? まだ物足りないって?」
「っなわけないじゃん…っ! 馬鹿!」
慌てて声を荒げるとお兄ちゃんは楽しそうに笑ってキザっぽく私の頬にチュッと口付けをした。
「…また一緒に遊ぼーね、変態奈津ちゃん」
「……っ」
お兄ちゃんを見詰める私の口からは、反論も悪態の言葉も出てこない。
また、こういうことをしてもらえるのかな…。
そう密かにそんな期待をしてしまう自分がいた。
バイブなんかより断然イイこの"遊び"に、いつしか私も理性が麻痺するくらい浸かり込んでしまったらしい。
私はお兄ちゃんの玩具。
お兄ちゃんは私の玩具…?
‐END‐
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