ちびしろフジコ
注※このお話は『ちびくろサンボ』のパロです。
昔あるところに、ちいさくて、白くて、可愛いフジコという男のコがいました。
フジコは3人兄弟の真ん中で、優しい姉のユミコと大好きな弟のユータと一緒に、それはそれは毎日仲良く幸せに暮らしていました。
そんなある日の昼下がりのことです。
「兄貴、これやるよ」
そう言ってユータがフジコに差し出したのは、綺麗な『緑色のカサ』とお洒落な『紫色の靴』。今朝ユータが市場で買ってきたものです。
「ここのところ陽射しも強くなってきたし、兄貴が日焼けしたり乾いた土でケガすんのイヤだから……」
せっかく白くて綺麗な肌してるんだから、とユータは付け加えます。
「ボクのために……? ありがとう、ユータ!」
フジコは嬉しくて、弟だけれど自分より少しカラダの大きいユータを、ぎゅうっと抱きしめました。
「、っわ、バカ、いきなり驚くだろι」
なんて言いながらもユータはとても満足そう。
「あらあら、兄弟仲良くていいわねー。じゃあ私からはコレをあげるわね」
ユミコはそう言うと、フジコに手作りの『赤いシャツ』と『青いズボン』を着せてやりました。
「ありがとう。姉さん、ユータ!」
二人からの贈り物がとても気に入ったフジコは、さっそく近くのジャングルに散歩にでかけました。
赤いシャツも青いズボンも紫の靴も緑のカサも、ちいさくて白くて可愛いフジコに本当によく似合っています。
「そうだ、ユータと姉さんにとびっきり美味しい木の実をおみやげに持って帰ってあげよう」
そう思い立ったフジコは、いつもよりほんの少しジャングルの奥の方へ足を運んでみるのでした。
────この先、まさかあんな恥ずかしい出来事が待ち受けていようとも知らずに。
フジコがジャングルをしばらく歩いていると、茂みの中から一匹の大きなトラが現れました。
「し……、白いトラ!?」
フジコは前に姉のユミコから聞いた、このジャングルに住む4匹の獰猛なトラの話を思い出しました。この白いトラはおそらく“佐伯トラ”でしょう。
フジコは初めて間近で見るトラが恐ろしくて仕方ありません。逃げることも出来ずその場にへたり込んでしまいます。
「──フジ、そんなに怖がらなくてもいいよ」
佐伯トラはニコニコと近づきながらフジコに話し掛けてきます。
「な、んで……ボクの名前、知ってるの?」
「だって有名じゃん? ちいさくて白くて可愛いフジコ……実物がこんなに美味そうだとはね」
佐伯トラは優しげな口調で、それでいて獲物を捕らえる時のように眼を輝かせると、怯えるフジコの上にのしかかり頬をペロリと舐めました。
「──ひっ、く、ぅ……ボクを食べるつもりな、の?」
「そうだね、フジは食べちゃいたいくらい可愛いね」
佐伯トラはフジコにチュッと口づけると、カラダ中をいやらしく撫で回しはじめました。敏感なフジコはいいようのない快感と恐怖にカラダを震わせることしか出来ません。
「ん……ぁ、いや、……あっ!」
「それにフジを独り占め出来たら、オレはこのジャングルで一番立派なトラだって誰もが認めるだろうからね」
そうして佐伯トラはフジコのシャツを剥ぎ取ろうと前足をかけます。
「いや……! お願い、ボクを食べないで! コレをあげるからっっ」
フジコは勇気を振り絞って、緑のカサを佐伯トラの尻尾に結び付けました。
「ほらっ、すごく似合ってるよ。白い毛並みに綺麗な緑色のカサ……こんな立派なトラは世界中でキミだけだよ、ねっ」
本当はユータからもらった大切な緑のカサをトラになど渡したくはありません。けれど、ここで食べられてしまったら大好きなユータにも会えなくなってしまいます。フジコは必死に佐伯トラを説得しました。
「分かったよ、フジ。今日のところは見逃してあげる。だけどオレはキミを諦めないよ」
佐伯トラはニコリと微笑ってもう一度フジコに口づけると、緑のカサを尻尾に、上機嫌に去っていきました。
「はーっ、助かった……そうだ、早く戻らないと、」
フジコが立ち上がったその時、
「あっれーぇ、フジコちゃんだ♪ オレってラッキー」
前方の茂みから大きなオレンジ色のトラが現れました。“千石トラ”です。
「や……だ! ちっ、近寄らないで……」
「えー、オレはフジコちゃんとお近づきになりたいなー☆」
千石トラはへらへらと人懐っこい笑みを浮かべてゆっくりと迫ってきます。
「お願い、ボク、を食べないで……」
「こーんな美味しそうなフジコちゃん見てたらオレ我慢出来ないなー、据え膳喰わぬは男の恥ってね♪」
そうして千石トラはやんわりとフジコを押し倒すと、荒い息で耳たぶへ甘噛みを繰り返すのです。敏感なフジコはそれだけで全身の力が抜けてしまいます。
「ぁ、ぁ、……ぁん、やだ、なん、か、カラダが……変……んっ」
「ハァハァ……フジコちゃんって、感じやすいんだね、かんわゆーい」
いつの間にかはだけられた赤いシャツから覗くフジコの白い肌は、うっすらと汗ばんで綺麗なピンク色に染まっていました。
「うわー、フジコちゃんってば、やーらしーんだ♪ チクビ勃っちゃってるよ〜」
「ひぁ、ぁ、……ンやっ! 爪、立てな、ぃでぇ……!」
千石トラは食べ頃の果実のようなフジコの乳首を興味津々に弄んでいます。肉球でくにゅくにゅと刺激されると、もうフジコは声をうわずらせのけぞることしか出来ないのでした。
憧れのフジコの恥態に千石トラも大興奮。
「カワイイね……このままオレのモノになっちゃいなよ」
千石トラは囁いて、フジコの柔らかい髪をかきあげうなじを舌で舐め上げると、そのまま首筋に唇を押し付け噛み付くような仕草でキスをしました。
「くっ、ふ…ぅ…ん、んっ、ん──…っ、ダメぇ!!」
施される快感に流されそうになりながらも、フジコは食べられたくない一心で千石トラを思いっきり突き飛ばしました。そして乱れた呼吸のまま濡れた眼差しで千石トラに訴えかけます。
「お願いだから、ボクを食べないで……。そのかわりこの紫の靴をあげるから、ね?」
フジコはユータにもらったお洒落な紫色の靴を脱いで千石トラに差し出しました。けれど、
「うーん、オレの足は4本あるし、それじゃあ足りないよね」
中身の方が欲しいなあ、とフジコの足に頬ずりしてきます。ゾクゾクと這い上がってくる感覚にフジコは身悶えしながらも、咄嗟に持っている靴を千石トラの両耳に被せました。
「ほらっ、こうすれば足りなくないよ。お洒落な紫色の耳飾り……すごくカッコイイよ、ねっ」
フジコは天使の笑顔で千石トラを説得します。
「わぁ……フジコちゃんって頭イイ〜♪ うん、いーんじゃない」
千石トラはフジコにカッコイイと言われたのがよほど嬉しかったのでしょう。紫色の耳飾りにたいそうご満悦の様子。
「それじゃあ、名残惜しいけど今日のところは見逃してアゲル☆」
お洒落な紫の靴を両耳に飾った千石トラはフジコの足先に軽くキスを落とすと、上機嫌に去っていきました。
「……よかった。食べられなくて……」
けれど安心してはいられません。何しろ、このジャングルにはあと2匹、獰猛なトラが住んでいるのですから。
フジコは一刻も早くその場から離れようと、千石トラに煽られ熱を帯びたままの気だるいカラダを引き摺って、何とか歩き始めるのでした。すると、
「なんや、ウマそうな匂いする思うとったら、噂のフジコちゃんやったんかいな」
フジコの目の前に一匹の大きなトラがのっそりと立ちはだかりました。“忍足トラ”です。見た目は普通のトラなのですが、ノンフレームの眼鏡の奥が怪しく光っていて、佐伯トラや千石トラよりも危険な雰囲気を漂わせています。
「見とったで〜、オレもフジが身につけとるもん何か欲しいな〜」
忍足トラがモノ欲しそうに言います。そして、フジコの頭のてっぺんからつま先まで舐め回すように見つめるのです。フジコはとても恥ずかしい気分になってきました。なぜなら、今フジコが身につけているのは、赤いシャツに青いズボン……それに下着だけ。
「別に中身の方でもええんやけどな……そないオレに食われたいん?」
フジコが返事につまっていると、いつの間にか忍足トラはすぐ足元まで迫って来ていて、上目遣いに意地悪く訊いてきます。
「……ぃゃ、お願い、ボクを食べないで、……着ている物をあげるからっ」
フジコは必死の思いで自ら赤いシャツのボタンに手をかけました。
「エエコや・・・。けど、どうせやったら、こっちのんがえーわ・・・」
そう言うと、忍足トラはフジコの青いズボンを下着ごと一気に引き摺り下ろしました。
「いやぁぁっ///…!!」
ぷるん。フジコの幼い性器が剥き出しになります。そこはさっき千石トラに煽られた名残かゆるく勃ち上がり、先端からは恥ずかしい涙が止めど無く零れています。
「まるでおもらしやな……こないに濡らして。お家のヒトに怒られるでぇ……ん、」
忍足トラはニヤリと嗤ってそれを口に含みました。
「いゃ……ぁ、ん、ダメぇ、ボクのオチンチン食べないで……ぇ」
時折触れる牙の感触が恐くて、フジコは忍足トラを突き飛ばすことも出来ません。
「ん、んー、食わへんて、ノド潤しとるだけやん……フジのエッチな汁ウマいな、……もっと出しぃ」
人間のモノとは違うザラザラとしたトラの舌が、フジコのオトコノコとして最も敏感な部分を容赦なく刺激していきます。先端から溢れ出る官能の蜜を一滴残さず吸い尽くそうと、忍足トラはフジコの尿道に舌を捩じ込み丹念に突き回します。
「……っ、ゃあ、あっ、もっ、出ちゃうから……っ!」
───ビクビクッ。
我慢出来ずついにフジコは吐精してしまいました。忍足トラの口の中に。忍足トラは待ちかねたようにそれをゴクリと飲み干すと満足げに薄笑みを浮かべます。
「最高やったで、フジ……。ほならこの青い帽子は貰うてくなー♪」
下半身を露出したままぐったりしているフジコに投げキッスを贈ると、忍足トラはフジコの青いズボンを頭に被り、上機嫌に去って行きました。
「……早くお家に、戻りたい……」
最後の一匹が嗅ぎつけて来る前に──そう思うのですが、全身がだるくてだるくて、フジコはその場に俯せに崩れ落ちてしまいました。もう起き上がることすら出来ないようです。
そして、更なる無常がいたいけなフジコにのしかかります。
「随分と美味そうな格好じゃねえのよ、アーン?」
「う、そ……」
裸のお尻をべろりと舐め上げられ、驚いたフジコが状態を起こし振り返ると、そこには金色の大きなトラが立っていました。“跡部トラ”です。
「そうか、お前が噂のフジか。成程ちいさくて白くて可愛いってな、……どれ、俺様が味見してやろう」
「いやぁ……」
フジコも噂に聞いたことがありました。金色の跡部トラ──このジャングルで一番派手で残酷なトラ。
「ま、待ってっ」
「アーン!?」
「お願い、ボクを食べないで……この赤いシャツをあげるからっ」
大きな跡部トラがその気になれば、ちいさなフジコはあっという間に食べられてしまうでしょう。それだけはいやです。形振りかまわずフジコは唯一身につけていた赤いシャツを跡部トラに差し出しました。
「ククッ、なかなかいい心掛けだな。けどよ……」
跡部トラはフジコの手から赤いシャツを奪い取ると、ぷいっと彼方へ放り投げてしまいました。
「なっ何するの!?」
「ばーか、目の前に赤いシャツと素っ裸のフジが並んでたら、こっちを選ぶに決まってんだろ。さあ観念しな……」
抵抗もむなしく、ちいさなフジコは組み伏せられてしまいました。跡部トラは、唇から胸、脇腹……とフジコの白い肌を味わうように舐め回していきます。敏感なフジコは目に涙を浮かべて、恥ずかしさと嫌悪感と快感に耐えていました。
「お前、感じやすいんだな……ここ、ヒクヒクしてるぜ?」
跡部トラはフジコの腿を抱え上げ内側にキスを落とすと、その中心で蠢いている裏の可憐な蕾を舌先で突きました。
「あ、あ、あ──…」
掠れた声でのけ反るフジコ。その素直な反応に気をよくした跡部トラは、そのフジコの蕾を長い舌で無理矢理こじ開け奥深くへと侵入し掻き回します。
じゅぷ……くちゅ……。
それは余りにも気持ちよくて……意志とは裏腹にフジコの腰はいやらしく揺れていました。
「フッ、そろそろイクぜ」
跡部トラはまるで誘うかのように収縮を繰り返すフジコの後ろの花弁に、自らの猛る肉弾頭を押し当てます。
そして、一気に貫こうとしたその時です───
「「ちょっと待った!」」
その掛け声とともに数メートル後方に、佐伯トラ、千石トラ、忍足トラが姿を現わしました。
「跡部くん、抜け駆けはズルイんじゃなーい」
「そうそう、フジに最初に目をつけたのはオレだよ」
「ゴーカンなんて紳士のヤル事やあらへん」
思い思いに詰め寄ってきます。
「アーン、フジは別にイヤがっちゃいねぇよ、ほら……」
跡部トラはフジコを後ろから抱え上げ、左右に大きく股を開かせると、見せびらかすようにその中心を晒しました。フジコはもはや抵抗する気力もなく、とろんとした視線で腰をくねらせています。
3匹は生唾を飲み込みました。
「そーゆーコトやったら……」
忍足トラが被っていたフジコの青いズボンを脱ぎ捨て駆け寄ります。
「オレがフジを気持ちよくしてあげるよ……」
佐伯トラもフジコの緑のカサを投げ捨て駆け寄ります。
「フジコちゃ〜ん♪」
千石トラもフジコの紫の靴を耳から外しその場に置いて駆け寄ります。
跡部トラを含めた4匹のトラの舌が一斉にフジコの裸体に伸びてきました。
「あァン……ん!」
四方からいいように責めたてられ、フジコはもう限界を迎えようとしていました。
そして、思わず口走ってしまうのです──「ねぇ早くシテ……」
それは事態を急展開させるには充分な一言でした。
「まずは俺様からだろ」
「フジはオレを見ながら言ったよ」
「やだなーそんな粗チンじゃフジコちゃん満足しないって」
「肝心なのは大きさじゃない、ハートだ!」
「やっぱ硬さと持続力やろ」
「俺様のチンポが一番に決まってんだろ」
「オレのだって立派だよ〜」
「オレのやって」
4匹は言い争いながら、すぐ近くのヤシの木のまわりをぐるぐる回り始めます。
フジコは夢うつつでその様子を眺めるのがやっとでした。そこへ、
「おい兄貴、大丈夫か?」
「……ユータ」
フジコの帰りが遅いのを心配して、弟のユータがジャングルまで探しにきてくれたのです。
ユータは散乱している緑のカサと紫の靴、それに赤いシャツと青いズボンを拾い集めると、フジコに着せてやりました。
「兄貴、ひどい目に遭ったな……これからは一人で出掛けるんじゃねーよ」
「うん……ユータ」
フジコは安心しきった表情で大好きなユータの肩にもたれます。ユータも優しく抱き留めてやりました。
「ところで兄貴、あのトラたちは何で争ってんだ?」
「さあ……誰が一番立派かとか何とか話してたみたいだけど」
少し違ったような気もしますが。
トラたちはまだ回っています。
ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる…………そして、ぐるぐる回りすぎた黄色いトラたちのかたまりは、いつしか蕩けて黄色いバターになってしまいました。
「兄貴……」
「うん。トラさんたち溶けてバターになっちゃったみたいだね……」
「そうだ、持って帰って姉貴にホットケーキ焼いてもらおうぜ」
「うーん……でも何だか食べるのはコワイなあ」
「だったらオレにいい考えあるんだけど……あのさ」
そうして、その夜──。 ユータとフジコはベッドの上でバタープレイを心行くまで楽しむのでした。
フジコの白い肌に塗りたくられた黄色い『佐伯・千石・忍足・跡部トラ特製ブレンドバター』──みんなで幸せになれてよかったですね。
END
◇あとがき◇
よかった……の、か?
メルヒェン♪なエロを書いてみたくて、童話パラレルに挑戦してみたのですが(汗)
余談ですが、トラが溶けてバターになるという構造が悠人にはよく分かりません。
百歩譲って黄色い液体までは許しますが、なぜバター!?
更に余談。サエさんは粗チンではないと思います。…ってか、六角の面々は皆立派そう(ナニが?/笑)…特に樹っちゃん。
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