▽こねた8
理事長室のデスク上に置かれたポッキーの箱
それを怪訝な顔で見詰める夏未
「何かしら、これは」
「ポッキーだ」
「…だから?」
「今日はポッキーの日だ」
「はあ?」
思わず夏未は顔をしかめた
こんなおかしな声を出してしまうなんて
コホン、と咳払いをして夏未は背筋を正す
「ちゃんと説明して」
鬼道は説明の変わりにポッキーの箱を開け、中身を取り出した
「??」
「ポッキーを使ったゲームがある」
「ゲーム?」
「折ったら負けだ」
「折ったら負け?」
「そうだ」
鬼道は一本のポッキーを夏未に素早くくわえさせる
「????」
「まだ食べるなよ」
何て事をさせるのかしら!!!
真っ赤な顔でそう言いたそうな夏未の顔をゆっくり眺めて、鬼道は徐に夏未のくわえたポッキーの反対側をくわえた
「!!!!」
平気な顔でポッキーを食べ始める鬼道に、驚きと怒りと羞恥心の入り交じった表情を向ける夏未
折ったら負け
その言葉が耳に残っている夏未は、徐々に近付いて来る鬼道の顔を睨んだ
こんな騙し討ちみたいなマネをして…絶対負けるものですか
意を決して、夏未もついにポッキーを少しずつ、食べ始める
そんな夏未のつり上がった眉を見ながら、鬼道は満足そうな顔をした
某様のイラストを見てたぎって書いた
短いけれど自分で書いて自分萌え…
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「お菓子をくれないと悪戯しちゃうぞ」
目の前でこんな事を言われたら?
@お菓子をあげる
A悪戯してもらう
B何もしない
「何それは難しい選択だな!しかし俺の場合は…」
「きゃあああちょっと!」
「お菓子はない!だから抱き締めて貰う!そしてあわよくば悪戯してもらう!」
ぱちーん
「ばッ馬鹿!」
「何が馬鹿だそんな可愛い仮装してる方が悪い!」
「ちょっと止めなさい!」
「鬼道と雷門で凄まじい攻防戦が繰り広げられているな」
「豪炎寺君お菓子は?」
「すまん木野…お菓子はない…だから俺が悪戯、じゃない、何でも好きな事をしてやるぞ」
「好きな事?」
「抱き締める、お姫様抱っこ、頬にキス、あとは」
「ちょ、ちょ、豪」
「何て可愛いんだ、俺の為にこの仮装を?」
「え?えーと、う、うん…喜んでくれるかなあって」
「まさに小悪魔だな…」
「勿論コスプレは好きだぞ雷門!今回の吸血鬼の仮装もいいが今度は是非メイド…」
「だから離しなさいってば!」
すみません管理人壊れてます
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「文化祭のサッカー部の出し物は、やっぱりメイドカフェだろ!」
半田が意気揚々と提案し、栗松が呆れながら言った
「そんなの豪炎寺さんと鬼道さんが許す筈ないでヤンス」
「半田もいい加減学習したら?」
マックスが、サッカー部の誰もが思っている事をズバリ指摘する
「でもさ、今年は久遠もいるし、華やかだぜ」
「豪炎寺と鬼道を説得出来るのか」
風丸の言葉に半田は
「作戦がある!」
と不敵に笑った
「「何だと?」」
声を揃えた豪炎寺と鬼道に、思わず一歩後ずさる半田
すかさず鬼道が青筋を額に作りながら憎々しげに断言する
「却下だ!!」
「見たくないのかよ鬼道!」
うっと言葉に詰まる鬼道
「旦那様って呼んで貰えるんだぞ豪炎寺!」
ぐ、と固まる豪炎寺
『お帰りなさいませ旦那様』
なーんて呼ばれたら呼ばれたら…
などと顔がニヤケる寸前まで妄想した2人だったが、豪炎寺がハッとする
「全ての客をそう呼ぶだろう!」
「くそ!騙されなかったか!」
「貴っ様半田あ!」
「いい度胸だな半田」
鬼道と豪炎寺がいきり立つ
「俺は将来俺だけを旦那様と呼ばせてみせるぞ、見ていろ半田!」
「俺もだ!」
何気に凄い事を宣言している2人だが、全く気付いていない半田は叫んだ
「メイドカフェがダメならホストクラブで女子を呼び込もうぜ!」
「何っ!」
「嫌だとは言わせないぞ鬼道、豪炎寺!」
「むう…」
「ホストになって貰うぜ…鬼道はゴーグル無しだ!」
フフフと笑う半田に何故か逆らえない鬼道と豪炎寺であった
「と、言う訳で今年はホストクラブどうかなー」
「あらー半田君、ダメよ、ねえ夏未さん?」
「そうね、そんないかがわしいのを許すとでも?」
冷ややかな目を向ける夏未にたじろいだ半田が秋を見ると、にこやかに笑う秋の額に怒りマークが浮かんでいる
「…!!」
半田がおののくと、夏未と秋、顔は笑っているが目が笑っていない
「や、焼そばの屋台で良いデス…」
そんな訳で文化祭のサッカー部の出し物は焼そば屋台になったのであった
秋ちゃんの額に怒りマーク、絵で描いてみたいね
きっと可愛いだろうな