▽こねた5
2万打記念小説の続きみたいなバカ話2
(ヒ)「いいかお前ら…夏未さんが許したって俺は本当は許してないんだからな…!」
(涼)「フン!知っているさ!ヒロトは昔からしつこいからな!」
(ヒ)「何だとう!」
(南)「おい、風介…ヒロトを煽るのはよせよ」
(ヒ)「何だ、いつも直情型の晴矢にしては落ち着いているな」
南雲はそこでフッと笑った
(ヒ)「お前、お前お前お前今思ったろ…負け犬って」
(南)「そんな事思ってない」
ぷい、と顔を逸らして南雲は言った
ヒロトは南雲の胸元を掴みがくがくと揺らしながらぎりぎりと歯軋りをする
(ヒ)「悔しい、こんな屈辱は生まれて初めてだ!!」
(涼)「雷門夏未は可愛いかったな…」
そう呟いた涼野が南雲と顔を見合わせてニヤリとした
それを見たヒロトは「ど畜生!!!」と言うと「見てろ俺だって―――!」と走り出して行った
しかし数分後とぼとぼと帰って来た
(涼)「どうしたヒロト」
(ヒ)「鉄壁の守りだよ…彼がいつも一緒じゃ…」
(南)「え?」
ヒロトはキッと2人を睨むと「もう帰れバカ!」と小学生の様な台詞を残して走って行ってしまった…
その後南雲と涼野は廊下で正座しながらしくしく泣いているアフロディとチャンスウを見つけ首を傾げるのだった
(南)「お前ら何泣いてんだよ」
(涼)「何かあったのか」
(照・チ)「うるさいあっちいけバカ!」
この3人も好きだ―――!
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(水)「よおおし!準備体操手伝ってやるぜ天馬!」
(天)「宜しくお願いします!」
(三)「ちょっと待った!」
(水)「ん?何か文句あるのセンパイ?」
(三)「いや、いつも天馬だけじゃなくて皆平等に手伝ってくれた方がいいと思うんだそうだろう神童おお!」
熱く語る三国先輩に少々ビビリながらも神童は黙って頷いた
(水)「あ、そう?じゃあ今日は誰にする?」
(全員)「ハイ!!!」
あの倉間までが恥をかなぐり捨てて手を上げている様を見て、信助は「わあ…」と思わず声を上げた
(三)「よし!!じゃあ、じゃんけんだ!」
(神)「ちょっと三国先輩少し落ち着いて…」
水鳥には分からないようにこっそり三国に耳打ちする神童
(車)「これが落ち着いていられるか神童」
(浜)「ちょっとワクワクしますよね〜」
(速)「右に同じです」
(霧)「まあ、あれ以来すっかり姉御のファンってヤツかな…」
(天城)「格好良かったド」
ぽ、と頬を染める天城に信助と天馬も顔を見合わせて
(天・進)「俺達も負けませんよおお!」
(倉)「っじゃあ行くぜ!!」
じゃあああんけええん…ぽんっ!!!
(神)「よっしゃあああ!」
(全員)「………神童……(あの喜びよう…)」
「キャプテン…(本当は勝ちたかったんだな凄く)」
神童は意気揚々と水鳥に準備体操を手伝って貰い、他のメンバー達は明日こそはとその胸に誓うのであった
ちらりと思いついた小ネタ
三国先輩も、好きだ―――
倉間が少々ネタキャラになりつつあるのを認めざるを得ないな…
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(秋)「あっ不動くーん」
秋と夏未が駆け寄って来て、不動は少々驚いた
この2人が俺に話し掛けて来るなんて一体何の用だ?
(夏)「冬花さん、いつ退院できそう?」
(不)「もうすぐって行ってたけど」
(秋)「そう…良かった!あんまり大勢で押し掛けてもと思ったのよ」
(不)「おい…」
不動は僅かに声を震わせている
(不)「何で俺が…………って知ってるんだ」
(夏)「不動君って肝心な所を言わないのよね、鬼道君が言ってたわ」
(秋)「ほんとね…」
(不)「いいからお前…質問に答えろ」
(豪)「俺の木野をお前呼ばわりとは随分度胸があるな不動」
(鬼)「まあ許してやれ豪炎寺…こいつはかなり動揺しているのだ、どうして俺達が知っているのか」
(不)「お、お前ら…お前らも知ってるのかあああああ!」
後から姿を現した豪炎寺と鬼道に、不動の顔がそれこそ茹で蛸の様に真っ赤になった
(鬼)「落ち着け不動、お前本当に茹で蛸そっくりだぞ」
(不)「やかましい!」
(夏)「皆知ってるわよ、ジャパンのメンバー」
(不)「にゃにい!」
興奮しすぎた不動の言葉遣いがおかしくなった
(秋)「そんな悪い事じゃないと思うけどな…とにかくこれ、お見舞いの品」
(不)「な、なんじゃこりゃ」
(夏)「だから始めに言った筈よ、大勢で行くのはどうかと思って、って」
(秋)「冬花さんに渡して欲しいの」
(鬼)「おい、お前ちゃんと告ったのか」
(豪)「男なんだちゃんとしろよ」
(不)「う、うるせえっ俺に構うな!!あっち行け!」
不動はやや涙目になりながら、きちんと冬花へのお見舞いの品を持って、あっと言う間に走り去ってしまった
(鬼)「あれで告白できなかったらただのタコだな」
(豪)「ああ、これからハゲではなくタコと呼ぶか」
(夏)「もう〜止めなさいよ…からかうのは」
(秋)「本当…可哀想よ」
(豪)「しかし、あれで久遠の前ではどんな風になるのか見てみたいものだな」
(鬼)「………」
(夏)「………」
(秋)「………」
そして4人は冬花の入院する病院へとこっそり向かったのだった
不動の絡んだこの4人を書くのが凄く楽しい……
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