数え歌

「ひとつ ひとにて ひと めっし」
一つ人にて人滅し

「ふたつ ふたりに かみのこ わかれ」
二つ二人に神の子別れ

「みっつ みなみのかぜ ちを はこび」
三つ南の風血を運び

「よっつ よみへと うたごえ ひびかせ」
四つ黄泉へと歌声響かせ

「いつつ いくさの かみさん わらう」
五つ戦の神さん笑う

「むっつ むくろに くちべに のせて」
六つ骸に口紅熨せて

「ななつ なみだが かれていく」
七つ涙が涸れていく

「やっつ やみよが せかいを つつみ」
八つ闇夜が世界を包み

「ここのつ こよいは あなたの しとねへ」
九つ今宵は貴方の褥へ

「とおまでつづいて とわの しゅうえん」
十まで続いて永久の終焉