side.生きたがり

どうして?

どうして?

いつもと同じように

朝、小言を言われながら起きて
遅刻しそうになって走って途中で友達に会って学校に一緒に行って

笑ったり泣いたり

平凡でつまんない毎日が当たり前だって思ってたのに

今、自分でもしっかりわかる

このまま死ぬんだと

そんなのはいやだ

いやだ

いやだ

もがくように上に上に手を伸ばそうとしても

その手は何もつかめず

押し込まれるように地に沈む

空を掴むことすらできない

上手く叫ぶことすらできず

ただ

ただ

迫ってくる死を待つだけ

いやだ

助けて


死にたくない !!!!!








『死にたくない?』

死にたくないよ

『生きたい?』

生きたい

『どんなのでも?』

生きたい

死ぬのはいや

『じゃあ、×××くれたらいいよ?』

あげる

なんでもあげる

私は生きたい!!!


声にならない声で叫ぶ

ただ

ただ

生きたいと

そうして"私"は今も生きている

もう痛みも涙も失って笑い方も忘れてしまったけれど

人間ではないけれど

死への恐怖に比べたらなんでもない

"私"は生きている