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2016 / 05 / 06 緩やかな音に気を乗せて作る記憶


蒸し暑さ、私を包むムカムカするような湿気。私の体温と外気温の温もりが交差する。混ぜ合わせようとするほどに暑さが増す。混乱する脳内を整理させるために音楽を耳から入れる。沢山の記憶と音がマッチングを始める。整理されていく記憶に音楽がスパイスを与える。少しだけきっと大きな記憶になる。鮮やかさが増すごとに少し記憶が大げさなものになる。
いつか好きだった人を思い出して思い出せない嫌な記憶を引っ張り出そうとしながらよかった記憶だけが溢れてきて顔がほころぶ。結局、嫌な記憶なんて消えていくんだと再確認している。いい記憶だけが私を喜ばせて別れた誰かを好きでいられてよかったと思い返すんだ。
記憶をきれいにしようとする度に私は優しくなれる。
混ざって真実がわからなくなる記憶もあるけれど結果的に記憶が美化されていくならもう顔を合わせることのない誰かを素敵だと一生思い続けられるなら儲けもんだと思う。今まで知り合ったたくさんの人の素敵なところ思い出して見習おうと思えることが幸せ。きっとそう。だから今は前よりも沢山の人と知り合いたいと思う。距離はもちろん取るけれどそれでもたくさんの言葉を吸収したいと思える。少しずつ、心に余裕が生まれてる。



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