「あれ?ミツキは?」
《ミツキ、と言うと…先程まで君達と一緒に居たあの少年の事か?》
そういえば居ないな、とオプティマスが辺りを見渡しながら言えば、サムとミカエラが不安げにオプティマス達を見上げた。
「ねぇ、ミツキがどこに行ったか知らない?」
サムのその問いにオプティマス、ラチェット、バンブルビーは分からないと首を振り、ジャズ、アイアンハイドは気まずそうに視線を逸らし、二人揃って路地の向こうを指差しながら口を開く。
《《帰った》》
……………
………
…
「えぇぇぇぇ!?」
「何してんのあの人!!?」
「って言うかいつ帰ったの!?」とサムが叫べば、ジャズが頬を掻きながらオプティマスに視線を送った。
それにオプティマスが頭に疑問符を浮かべれば、ジャズは言い出しにくそうにゆっくりと喋り出す。
《…その、だな………オプティマスが話し出して直ぐ位に…アイツ一瞬で映像眺めるのを止めたんだわ……。
…ホント、それまでは静かに話し聞いてたんだけどなぁ…》
《俺とアイアンハイドで声をかけたんだが、アイツ無視して行っちまったよ…》とジャズが項垂れながら呟けば、その肩にアイアンハイドが励ますように手を置いた。
《…止められなかった事は仕方のない事だ。それに私が話し出して直ぐ、ということは、私が彼の気に障る事を言ってしまったのだろう》
《二人に落ち度は無い》とオプティマスが穏やかに告げれば、申し訳なさそうにしていたジャズとアイアンハイドが、幾分か安心したように排気を漏らす。
そんな金属生命体達を見上げながら、サムとミカエラは今はもうこの場に居ない蒼い瞳の友人の姿を思い描くのだった。
Gossip
"閑話"
("そういえば""彼は君たちと違う""異国の人間だ!!
""日本からの使者だと…?")
(あぁ、うん、確か観月は日本人…あれ、日本人ってあんな感じだっけ?)
(…ふむ、日本か。なかなか面白い国のようだな)
(…何なんだ、この性能は…)
("サムライ"、"ブシドー"、…"ニンジャ"!!??)
(…君が代…)
(ミツキ、何で帰っちゃったのかしら…)
(さぁ…それよりも僕は彼らがネットで日本の何を知ったのかが気になるよ。みんなバラバラだし…)
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