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「Fair is foul, and foul is fair」

綺麗なイントネーションで正木が言うと山口が問いかけた。

「マザーグース?それともマクベスだろうか?」

正木は山口の造詣の深さにもっと話がしたいと言う欲求が湧き上がった。

「今度、君とゆっくりと話がしたい。」
「悪いが遠慮させてもらう。」
「何でかな?」
「あんたの期待に添える話を持ち合わせていると私は思わない。」

正木は山口の言葉を聞き逃さないようにじっと見ている。

「私は自分の事を愚直者だと思っている。」

正木は大きく目を見開いた。
山口は正木の質問に終止符を打って、その場を後にしようとするが。
正木に腕を掴まれ振り返る。

「?」
「僕と付き合ってほしい。」

山口は言われた内容に理解ができなくて

「風紀委員の事だろうか?」
「そうではなくて、」
「?」
「君と、男女の関係でお付き合いしたい。」

山口は言われた内容に思考が動かなくなる。
山口が戸惑って居ると

「勿論、その・・いきなりこんなことを言っても戸惑うから友達としてでも良い。」
「・・・聞いても良いだろうか?」
「何?」
「自分(山口)は魅力的な女性とはかけ離れている。何故自分(山口)を」
「山口さん、高校に進学するまで剣道やってたよね。」
「!?」



 







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