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昼休み中庭で雪村と藤堂が昼食をとって居る。
「…て訳で総司の前ではじめ君の話は・・」
「沖田先輩、幼い時から斎藤さんを…」
「ガキの体に新撰組の沖田総司が入ってるみたいなもんだもんな…。それに、剣の腕だってガチンコでやるなら、一般人が相手になるわけ無いし。」
何となく暗い雰囲気なる。
「悪い、何かしんみりさせちゃたか?」
「ううん。私、斎藤さんのこと何か分かったら、平助君に相談するね。」
「あのさ、こんな事と言って矛盾するんだけど。俺、もしかしたら一君、生まれ変わっても無いじゃ無いのかな…て」
「え?」
雪村は驚く。
「最近さ、一君と世間話してた夢を見て。」
雪村はじっと藤堂の話を聞く。
「その中に、『もし争いの無い世界に生まれ変わったら』て話をして」
藤堂は空を見上げた。
「俺、一君に聞いたんだ。刀がいらなくなった平和な世の中に生まれたら一君はどうしたい?どんな人間になりたいって。」
藤堂は夢の情景を鮮明に思い出す。
斎藤は愛刀を大事そうに撫で。
吐息混じりの声で
「刀が無い世なら、俺は要らぬ人間だ。」
「え?」
藤堂は斎藤の言葉に驚いた。
「俺は生まれ変わらない方が世の為だ。」



 







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