魔核(コア)奪還編

SKIT


ユーリの憂い
ユーリ「帝国がでかい顔してるってのは、どこの街でも似たようなもんなんだな」
アイナ「旅に出る前は下町の事しか頭になかったから、全然考えもしなかったけどね」
ラピード「クーン……」
カロル「特にここ、イリキア大陸は帝都があるし、余計だよね。それにトルビキアみたいに大きなギルドの拠点がある訳でもないから、帝国の思いのままなんだよ」
ユーリ「やっぱ、このままじゃいけねぇよな」
アイナ「当然だよ。ね、ラピード」
ラピード「ワン!」


執政官の悪行についての所見
リタ「執政官がやりたい放題なんて、気分の悪い街ね」
ユーリ「帝国の一部の人間がでかい顔してんのはどこも同じだな。街の入り口見たような光景、オレの住んでた下町でも腐る程あったよ」
アイナ「日常茶飯事だったね」
ハルカ「へぇ……なんか超気分悪いね。最悪」
カロル「ボクは帝国の管理下の街に住んでないからいいけど、こんな所には絶対居たくないな」
エステル「どうして執政官は、こんな事を……」
ユーリ「ま、オレらまで街の雰囲気に付き合ってやる事はねぇ」
リタ「そゆ事」
エステル「はい……」


ウィチルとリタは知り合い?
ユーリ「そういや、あのウィチルってのもアスピオの人間だって言ってたな」
エステル「リタとも知り合いなんですよね?」
リタ「ん?……さぁ?」
アイナ「さぁって……リタは覚えがないの?」
リタ「なんか視界の端には入れた事があったような気がするんだけど……ぼんやりとしか覚えてないのよね」
ハルカ「ふむふむ、リタは興味がないと覚えないタイプなんだね」
カロル「なんかウィチルがケンカ腰だった理由、わかった気がする」


フレンの感想
カロル「ボク、騎士は苦手だけどフレンは嫌な感じしなかった。なんかこう、真面目で、出来る人だよね」
リタ「そう?あたしには融通の利かない、頭の固そうなやつに見えたけど」
ハルカ「あたしには……アイナに頭上がらない人にしか見えなかった」
カロル「え?」
エステル「フ、フレンは何かあれば、親身になって力を貸してくれるいい人ですよ」
ユーリ「今じゃあんなんだけど、昔は下町で無茶してたんだぜ」
エステル「今のフレンからは、あまり想像出来ませんね」


フレンとの再会について
ユーリ「どこで会っても、フレンはフレンだったな。ったく、更に頭が固くなってやがる」
ラピード「ワン!」
ユーリ「お、ラピードもそう思うか」
ラピード「ワン!」
ユーリ「ま、元気そうで何よりだったけどさ」
ハルカ「でも衝撃的だった。まさかフレンってあんな王子スマイルかます人だったとは。思わず照れてしまった」
アイナ「しかもハルカが好きとか会った事もないくせに言いやがってるんだから、嫌なやつだよね」
ハルカ「そうかな?アイナがあたしの話たくさんしてくれたから、なんでしょ?実物と接してたら冷めるでしょ。好意を持たれる事自体は、嬉しいけど。イケメン王子だから眼福だし」
ユーリ「いや……フレンにはハルカ、どストライクだ」
ハルカ「へ?」
アイナ「そうだね……どストライクだ」
ハルカ「へ!?」
ユーリ「気を付けろハルカ、あいつも結構変態だ」
ハルカ「えぇぇぇ!?」


強制調査権限って?
エステル「ねぇ、リタ、フレンの言っていた、魔導器(ブラスティア)研究所の強制調査権限ってなんです?」
リタ「あぁ、あれね。要するに、帝国が認めた魔導器調査であれば、どこでも入って行けますっていうものよ」
ユーリ「なんだ、そんなすげぇ権限あったのかよ」
カロル「ボクらが苦労する必要って、全然ないんじゃないの?」
リタ「たぶん無理だと思うわよ。例外とか言って、よく弾かれるのよ」
アイナ「……まぁ、帝国のやりそうな事だよね。呆れた」


ハルカ助けて
アイナ「ユーリ、あの……フレンは、やっぱり」
ユーリ「……だろうな」
アイナ「……そっか」
ユーリ「そんな顔すんなって。フレンの言ってた事は、正しいよ。協力してくんねぇと、お前を守り通せない。矛盾しちまったら余計、怪しまれるからな」
アイナ「わかってる。わかってるよ……でも怖い」
ユーリ「……アイナ」
アイナ「怖いよ……」
ユーリ「アイナ……」
ラピード「クーン……」
リタ「……で、あの抱き合ってるバカップルはどうしたらいいのよ。このまま遠目で見てろって?冗談じゃないわよ、うざったい」
エステル「で、でもリタ、アイナの様子も変ですし、今はそっとしておいた方が……」
リタ「だからってこっちの身にもなれって言うのよ。あぁ、かゆい」
カロル「ハルカが居てくれたら、喜んで邪魔しに行ってくれるのにね」
リタ「そうよ、がきんちょ。ちょっと戻ってハルカ呼んで来なさい」
カロル「嫌だよ、なんでボク!?」
エステル「その前に、行って戻って来る間に終わってると思います」
リタ「……あぁぁうっとうしい!」

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