魔核(コア)奪還編

SKIT


合流出来てよかったね
レイヴン「俺様とした事が大きすぎるミスを犯した!こんな事ならもっと早くに、乗り込んで来るべきだった」
ハルカ「はい、ちょっとおっさん黙ろうか〜」
エステル「ミスってなんです?」
レイヴン「よくぞ、聞いてくれました。ユーリよりも先に、そちらのクリティア族のお嬢さんに出会えていれば、今頃ふたりは……!」
リタ「とぉっ!」
ハルカ「せいっ!」
レイヴン「ふべら!」
カロル「ちょ、ちょっとリタ、ハルカもやりすぎ」
リタ「何、文句あるの?」
カロル「な、ないです」
ユーリ「やっぱり、おっさんにとっちゃ、オレとの合流はどうでもよかったんだな」
エステル「えと、私はユーリが無事ですごくよかったと思ってますよ」
ユーリ「そりゃ、どうも」


合流出来たはよかったものの
フレン「アイナ、どうしてパンツ丸出しで上から降ってくるんだ君は!!」
アイナ「失礼な、丸出しにしてないよ!丸見えだっただろうけど!仕方ないでしょ、必死だったの!」
フレン「こちらからすれば丸出しも同然だ!」
アイナ「じゃぁごめんなさい!!」
フレン「それに飛び降りたら危ないだろう!?」
ハルカ「え、そっちが後なの!?」


ラピードとジュディス
ジュディス「この子も、あなた達の仲間?」
ユーリ「あぁ、あんま人に懐かないけど、気にしないでくれよ」
アイナ「だけど私、ジュディは大丈夫だと思うなぁ」
ジュディス「私はジュディスよ、よろしくね」
ラピード「ク〜ン」
エステル「え?どうしてジュディスが撫でるのは許してくれるんです?」
レイヴン「わんこも見るとこ見てるんじゃなぁい?」
エステル「わ、私だって」
ジュディス「あら」
エステル「……私の何がいけないんです?」


バルボスを追って
エステル「そういえばフレン、ここにはソディアさん達と一緒に来なくてよかったんです?」
フレン「はい。ソディア達には、ラゴウの捕縛と連行を任せたので、私ひとりです」
リタ「部下ほっぽって、小隊長がひとりでって、いくらなんでも突っ走りすぎじゃない?」
ユーリ「フレンらしいっちゃぁ、らしいけど」
ラピード「ワン!」
フレン「バルボスは、帝国が法に基づいて裁く。そのために奴を捕らえるのが、騎士団の責務だ。それなのに、ユーリ達に任せきりには出来ないよ」
リタ「いちいち口実並べなきゃ動けないわけ?あんた」
ユーリ「それが帝国騎士ってもんなんだよ」
フレン「それにアイナの事を可愛い恋人に聞いたら黙っては居られないよね」
ハルカ「ねぇちょっとフレン、変な所でユーリと幼馴染み感を出さないでくれるかな」
アイナ「やっぱりもう一回くらいしばこうかな」
ハルカ「やめてあげて」


慣れない雰囲気
カロル「えっと……グミとかいる?」
フレン「ありがとう。だが僕の事なら心配は要らない。それより、周りに注意を払った方がいい。どこに敵が潜んでいるか、わからないからね」
カロル「あ、はい、気を付けます……」
リタ「なんで敬語なのよ」
ユーリ「妙な空気だな」
エステル「フレンとカロル達、ぎこちないですね」
ハルカ「そうだね。変に気遣ってるというか、なんというか……なんか距離あるねぇ」
ジュディス「騎士さんとご一緒する機会なんてないから、緊張しちゃうわ」
フレン「今は、背中を任せ合う相手と思って欲しいな」
ジュディス「そう、よかった」
ユーリ「ジュディ、緊張してたか?」
ハルカ「さぁ?」


ガスファロストの塔について
ハルカ「この塔、下の方は妙に作りが古かったのに、上の方は新しいね?」
ジュディス「そのようね。昔からあった建物の上に、増築した感じ」
カロル「こんな場所に塔があるなんて、ボク、全然知らなかったよ。いつの間に出来たんだろう」
レイヴン「見た所、上の方は相当新しいし、かなり最近なんじゃないの?」
エステル「バルボスが建てたんでしょうか?」
カロル「紅の絆傭兵団(ブラッドアライアンス)は確かに大きなギルドだけど、これだけの物を作る力はないと思うよ」
ユーリ「金はラゴウが工面してた、そんなとこだろ」
カロル「あ、そうか。それなら納得出来るね」
レイヴン「こんなもんを何で作ったのかは、さっぱりわからないままだけどね」
ハルカ「今それどうでもよくない?」
アイナ「確かに。でも話を始めたのはハルカだよ」
ハルカ「ありゃ」


ユーリ二刀流?
ユーリ「…………」
カロル「どうしたの?ユーリ。自分の武器なんか見詰めちゃって」
ユーリ「いや、剣と斧じゃ結構使い勝手が違うな、と思って……」
ラピード「ワフッ!」
エステル「ユーリは剣と斧、両方使いますからね」
ユーリ「あぁ。技一個見ても剣と斧じゃ感じが変わってくる。ま、大した問題じゃないけどな」
カロル「ふーん、でもユーリは斧使ってる方が似合ってるよ。何か強そうだし」
ラピード「ワン!」
ハルカ「そうかな?あたしは剣を使ってるユーリの方が似合うと思うけど」
アイナ「私は両方好きだなぁ。どっちも持てばいいんじゃないかな?右と左で」
ユーリ「勘弁してくれ……」


繊細なお年頃
レイヴン「ちょっと、戦闘が多すぎないかね、少年。年寄りにはちとキツイよ」
カロル「そう?ボク達、いつもこれくらいだよ?」
ハルカ「そうだね。今日はちょっと少ないくらいだよ」
レイヴン「うん、若者のペースに合わせてると確実に死ねるわ、俺様」
ユーリ「年寄りのペースに合わせてやろうか」
レイヴン「誰が年寄りよ」
ジュディス「大丈夫よ。まだ、お若くていらっしゃるわ」
アイナ「そうですよ、まだまだ現役です」
レイヴン「そうそう!わかってらっしゃる、ジュディスちゃんにアイナちゃん!」
カロル「自分で年寄りって言ったくせに……」
ユーリ「わかってやれよ、あの年頃のおっさんは繊細なんだ」


変わった者の一部
エステル「槍さばきといい、足さばきといい、ジュディスの戦う姿はとても素敵です」
ジュディス「あら、光栄ね」
ユーリ「クリティア族ってみんな学者肌っていうか、インドアなはずだよな」
ハルカ「え、クリティア族って戦わないの?」
ジュディス「戦うのはあまり好きじゃないみたい」
エステル「じゃぁ、ジュディスは特別って事ですね」
ユーリ「変わり者の変わり者ってわけだ」
ジュディス「おかしいわね。そこに敵がいれば戦おうって思うのが普通だと思うけれど」
ユーリ「ま、そりゃそうか」
エステル「え?それが普通なんです?」
ユーリ「普通だよな」
ジュディス「普通よね」
エステル「ふ、普通ですかね……」
ハルカ「大丈夫エステル、普通じゃない」
アイナ「え?普通じゃないの?」
エステル「え?」
ハルカ「え?」
アイナ「普通じゃないのかぁ」
ハルカ「ま、まさかの……!」

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