リヴァイ兵長は意外におしゃべりだ。
「だからクソ眼鏡が――‐」
これは最近気付いた事で、私の中の無口で怖い兵長のイメージは薄くなりつつある
「ふふ、ハンジ分隊長も困りますね」
食堂の帰り道。
いつも通りリヴァイ兵長と食事をして午後からも仕事頑張らなきゃなーと思っていると前から見覚えのある顔が見えた
「あ、ペトラ」
「リア!」
彼女は私に気付いて走ってくる
「久しぶり!元気だった?」
「えぇ、元気よ!あ、リヴァイ兵長…」
ペトラは隣に居るリヴァイ兵長に気付くと姿勢を正した
「……先に戻る」
「は、はい。すぐ行きます」
あれ、さっきよりも声が低い気がする。
(意外に人見知りしてたりして)
「あの人がリヴァイ兵長?」
「そうだよ」
「思ってたより、小柄なのね」
たしかに、と私も歩いていくリヴァイ兵長の背中を見つめた
「そういえばリア、貴方リヴァイ班になったんでしょ?」
「うん。そうだよ」
ペトラは昔からの親友で何かと相談にのってもらっていた。
今は急がしくてなかなか会えない事が多いのだけど。
「いいなぁ!私もリヴァイ班に入りたいわ」
「今リヴァイ班私と兵長しか居ないから助かるかも」
「知っている知っている。色々噂されてるわよ」
「噂?」
あ、やっぱりそうなんだ、と一人思う。どうせ悪口の部類の噂だろう。もう慣れた。
「兵長が直々にリアがいいって言ったらしいじゃない!」
「え?」
「リアどこで兵長と会ったのよー」
「わ、私は団長から言われただけだよ」
リヴァイ班に異動になるまで私は彼と話したことはない。
前の壁外調査の時に近くの配置となってたまたま応戦した事はあるが。
「兵長ってどんな人?」
「な、なんで?」
「だってリア怖い物とか人嫌いじゃない」
「あー、そうだね」
「リヴァイ兵長は大丈夫?」
「んー」
ふと考える。
最初は確かに怖かった。話し掛けられる声も低いし、ハンジ分隊長に暴力を振るうのは日常茶飯事だ。
でも実際は――‐
「兵長は、部下想いで優しい人だよ」
彼の顔を思い出しながら話せば自然と口角が上がる
「!……そう、ならよかった」
「リヴァイ兵長意外におしゃべりなんだよ」
その時私がどんな顔をしていたかわからないが、ペトラは私を見てこれまたにこやかに笑った
女同士の会話
(兵長、戻りました)
(あぁ)
((あれ?機嫌悪い?))
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