リアは昔から仲良しだった。
目はくりくりしていて可愛いし、唇はツンと上を向いていてピンク色。
小柄な割に立体機動を操って巨人をいとも簡単に倒す彼女に尊敬さえしている。
怖がりなところもまた可愛いのよね。
だからリヴァイ兵長の所に異動したって聞いてすっごく心配だったの。
だって彼は人類最強。
目からは冷たい視線が注がれていて口も悪い。そんなイメージ。
でも部下想い。だから兵長には憧れていたのよね。
そんな兵長だからきっとリアじゃ勤まらないと思った。
また私の所に怖いって泣き付いてくると思ってた。
話を聞いてあげて、可愛い可愛いリアを落ち着かせられるのは私だけ。親友の私だけ。
(だと思ってたのになぁ)
親友はいとも簡単に私の期待を裏切っていたのでした。
初めて廊下で2人に会ったとき、あれ?って思った。
兵長ってこんなに優しい顔するんだって。
そしてわかりやすい嫉妬の含んだ視線を向けられた。
(私の出番はないって訳ね)
少し嫉妬。
私がリヴァイ班に入ってからもそう。私が紅茶を入れてあげた時の笑顔より兵長が名前を呼んだ時のほうが嬉しそうな顔をするリア。
なんだか悔しい。
悔しい悔しい悔しい。
私が一番リアに近かったのに
だからけじめをつけたくて。
「リアの事……どう思ってるんですか?」
それはずっと言いたかった言葉。
「急になんだ」
「そのままの意味です」
「何が言いたい」
私は兵長の顔から目を離して足元を見る
「リアを兵長自ら推薦したと聞いてました。それはリアの腕を見込んで、ですか?それとも――‐」
「わかってるんだろ?」
「―!」
顔を上げれば兵長と目が合う
「それは…リアの事が好き、という事ですか?」
「だったらなんだ」
ほら、なんだ。
(最初からわかってたよ)
「今の言葉、嘘じゃないですよね!」
(怖がりな親友)
「きちんと言ってください」
(笑顔が可愛い親友)
「好きだ」
(幸せになってね)
「この事は口外するな。わかったな」
「はい!もちろんです、兵長!」
両想いなのに想いが繋がらない二人が少し可哀想だけど、もうちょっとだけ、私がリアの一番でありたい
(なんてね)
奪われた友
(もちろん、リアの恋は応援するわ!!)
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