「どういう事…?」
『私たちの知っているエリは壁外調査で事故があってね…若くして亡くなったよ。リヴァイも承知の事だけど?』
「………そんな…」
エリさんは死んだ人間?リヴァイはその事を知っていた?
ぐるぐると頭が回る。
あぁ、おかしくなりそう
『それにエリはリヴァイの事を名前でなんか呼ばない。兵長って呼んでいたしね』
彼女は暫く黙って鍵を開けようとしてくれたが、特殊な作りで今日は無理だと言われた。
私は力なく返事をする。
『どちらにせよ、私がここに来たことをいってはいけないよ。また助けにくるからっ』
そう言い残して彼女の声は聞こえなくなった。
(死んでいるのになんで)
彼女の話からわかったことは、一つ目にここの外は安全だってこと。
地図で言う、巨人が入ってこれない人類が生きていける場所の中のどこかにここがある。
二つ目に、“エリさん”という人物はもう存在していないと言う事。
私は彼が勘違いをしたからエリさんになろうと思ったけれど……そうではなかったみたい。
最初からリヴァイはわかっていて、顔の似ている私をエリさんの代わりにしたかったんだ。
(そういえばあの時も、なんだか否定させないような言い方だったな。)
死んだ人間の代わりを何も知らずにさせられている私は傍から見ればバカに見えただろう
(まぁ、それはリヴァイにしか見られて居ないんだけど…)
名前も、兵長って呼んでたって言ってたし。
という事は彼は彼の理想のエリに私をさせたかったのだろうか。
今日までのリヴァイの行動を考えると、好きだった事に嘘は無いとおもう。
でも恋人だったっていうのは?
(名前で呼ばないって言ってたからそれは嘘かも)
やっぱりあの人頭がおかしいんだ。
窓を見れば外は薄暗くなっている
「もうすぐかな…」
私はドアを見つめる。
また鍵を開けて入ってくる彼を見るため

無い頭で考える
(結局私は彼に騙されていて、私は騙されたまま彼を騙そうとしていたってこと)
(難しい)
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