ぴくぴく、

左近は右目の目蓋が痙攣するのを煩わしそうに抑える。
原因は自分でもわかってる。ストレスだ。主にあの煩い馬鹿二人から。


昨日は『へびめたなのだよ』とか言って二人して奇抜な衣装を着て歌って(叫んで)騒いで怒られていた。


「…?」

おかしい。
喧しいくらいな二人が、今日は静か…というより、物音すらしない。隣の部屋なのに。


「お二方、何し……」

「「あ、左近」」


何って、見てわからない?
死体ごっこなのだよ

目を見開いて仰向けで動かなくなっている二人に、左近は本気で胃が痛くなる。


「あんたらは五歳児ですか」
知ってますよ、くれしんネタですよね

「そうじゃないわ左近。ただの二酸化炭素増設機よ」

「notエコな地球の敵とも言えるな」

「そろそろ時代錯誤なことを自覚してください」


辛辣だぞ左近!
なによ!時代錯誤上等!


ぎゃあぎゃあ喚く二人は放置。
あんまり相手にすると本気で左近の胃が心配だ。胃潰瘍とかならなければいいが。


「…殿、ちゃんとしないと、全国の石田三成公ファンに申し訳ありませんよ」

「「大丈夫だ、問題ない」」


「………」



…だめだこりゃ。


左近が本気で別の仕官先を探そうか迷った瞬間だった。









(左近のリアクションが面白いから、つい…ね?)


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