京天→ねえ、ちゅーして?(甘) | ナノ
「剣城〜!練習しよーよ、こっきてよ」
部室にいた俺の手を引っ張りながら叫んでいた。今日はなんだか練習する気分にならない。自分でもよくわからないのでなんとも言えない。
「剣城ってば!聞いてる?」
「ああ。今日は練習する気にならない」
「えー、じゃあ何する気分なの?」
そう質問されたが自分でも何をしたい気分なのか分からないので答えようがない。キラキラした松風の顔を見ながら少し考えてみた。
「あ…分かった。」
「なになに?何が分かったの?」
興味津々の松風の顔が至近距離にある。やっぱりそうだ。最初はおかしいと思っていたが松風の顔を近くで見ていたら余計にそう思った。
「剣城〜?」
「松風は俺の言うことなんでも聞くか?」
「練習付き合ってくれるならいいよ!」
「分かった、付き合ってやる」
やった!と言っている松風にどうやって話を始めればいいのかわからなくなってきた。いきなりキスしろだのキスしたいだの言ったら拒否されるんじゃないかなんて思う。なんて言えばいいか考えている最中何度も松風に急かされた。
「ねえ〜剣城!早く〜」
「言えばいいんだろ!キスしろ!!」
キョトンとした顔をしていた松風が見る見るうちに顔が真っ赤に染まり出す。明らかに挙動不審だ。
「きききキス?するの?」
「だめか…?」
「だだだだだだめじゃない…よ」
「じゃ、して」
ぐっと目を瞑り松風が来るのを待った。数秒後に唇に何か柔らかいものがぶつかった。ほんの数秒だったが確かにキスをした。それだけでも満足だった。
「これでいいの?」
「ああ…。」
どちらも恥ずかしがっていて話が始まらない。すると松風が話を切り出した。
「剣城!練習!付き合ってくれるんだよね?」
「ああ、行くか?」
「うん!」
そう言ってさっきの行為を気にしてないかのように振る舞っていたが2人の顔は練習中も紅潮したままだった。
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初々しいっすね。
最後まで読んでくださって
ありがとうございます!!
2011.12.21